この日は、コースに出てすぐ1番で3パット。
前日、プレー後の練習時点で速さを感じたグリーンが、今朝の雨で重くなっていた。
「感覚のずれがあった」と、その後も払拭できずに後半ターン。
「耐える展開で、なかなか順位が上がらなかった」と、もどかしさのなか、12番での1.5メートルのパーパットと、「今週、一番気持ち良く打てた」という15番での2.5メートルのバーディチャンスが、その後のゲームを左右する「クラッチパット」(中島)に。
「耐え抜いた結果ご褒美がきた」と、さらに13連続バーディを奪った16番で、岡崎キャディと見上げたリーダーボード。
「ショットもほとんどフェアウェイにいないしパッティングもひどいタッチ。その中で1枚目にいたので、ホント幸せもんですね」と、笑い合った。
一気にトップ10入りを果たすと、もっとも大観衆が集まる最後18番で7メートルのイーグルチャンスにトライし、楽々バーディ締め。
「今週は日本開催ですけどDPワールドツアーという意識を持ってますので、そこでもう1回勝ちたいと思います」。
先月末の「ヒーローインディアンオープン」に続く欧州連勝の偉業を、凱旋Vで実現する大チャンスを作った。
昨季の賞金1位で転戦を開始してから“7戦目”。
日本開催の欧州ツアーでも、海外クルーのインタビューには当たり前のように英語で応え、運営スタッフとのひそひそ話ももちろん英語で。
すっかり溶け込んでいる。
いまハマっている合い言葉は「1打にコミット」。
完全優勝を達成したインドでのV争い時に、「体がふわふわする」といった緊張感について、アマ選抜のナショナルチーム時からお世話になるメンタルコーチのニール・スミス氏に相談したところ、返ってきたアドバイスの一部が由来といい、日本のメディアから最終日の意気込みを聞かれた際にも質問に、つられたようにまた引用した。
「勝ちたい気持ちはかなり強いですけど、それを抑えながらコミットします」と、いつもの低音ボイスで言うなりすぐププっと吹き出し「言わされた感・・・w」と、茶目っ気たっぷり。
日本のエースに気負いはない。