その第25回桑名スナッグゴルフ大会に出場した、5年の平野恭一郎くんと栗田智貴くん、そして4年の岡本侑くんの3人は、昨年11月に三木市で開催された全国大会に出場したチームメンバーである。
その中の恭一郎くんは、「小学校でスナッグゴルフの練習がしたい!!」と学校に熱烈オファー。
その際に、「スナッグゴルフはベルマークでも買えるそうだよ」とヒントも提供。
おそらく、昨年の全国大会開会式の司会者説明で、大会を後援する公益財団法人ベルマーク教育助成財団の紹介の部分で、「スナッグゴルフ用具はベルマークで購入できます」という一文を記憶していたのだろう。
その後、熱意に押された先生方が、10年以上前に寄贈を受けた用具を探したが見つからず、ちょうど同時期に日本ゴルフツアー機構から寄贈の打診を受けた教育委員会が橋渡しとなり、用具の寄贈とこの日の実技講習会が実現した。
そんな熱意あふれるお友だちが集まる5年生75人は、開始早々テンションMAXで、講師を務めた桑名市出身で涼仙ゴルフ倶楽部所属の酒井一也プロも、押され気味の講習会がスタートした。
用具の説明、パットの打ち方、ピッチショットにフルショットと、基本指導の説明のたびに、「ハイ!!」という返事の声が校庭に響き渡り、プロと児童によるゲーム形式のガチンコ対決で、代表となったひまりちゃんの、勝負のパットが決まると、更に割れんばかりの歓声が響き渡った。
対決が終わり、児童たちの感想の発表へと移ろうと準備をしていると、恭一郎くんが進行スタッフのもとにやってきて「あの~8月の試合のこと皆んなに言ってくださいね」と大人顔負けの念押しプッシュ。
「8月31日土曜日に東建多度カントリークラブ・名古屋で第26回桑名スナッグゴルフ大会が開催されるので皆さん参加してね」と約束の宣伝を果たし、恭一郎くんも満面の笑みの納得顔だった。
参加した児童たちは、「サッカーをやっているけどゴルフのほうがかなり難しかった」「ボールを飛ばすことが難しかったけどスナッグゴルフは楽しかった」「初めてスナッグゴルフをやったけど新しい体験が出来て楽しかった」との感想発表があり、恭一郎くんも、「今日のスナッグゴルフ講習のためにわざわざ城南小学校まで来てくれて本当にありがとうございます、最後の酒井プロとの試合に参加したかったけどジャンケンで負けてしまい残念でした、また機会があれば会えるといいなと思います」と爽やかに感想を発表した。
恭一郎くんに、「ご両親はゴルフをするの」と質問すると、「しません」と返ってきた。
ゴルフの環境のない子どもたちにも、小学校を通じたチラシ配布が功を奏して、このようにゴルフにふれる機会が作られていることを改めて感じさせられるのだが、先生によると恭一郎くんはスポーツ万能で、100メートル走の県内トップレベルの記録を持つようで、何事にも前向きに一生懸命だそうだ。
この日、2コマ90分のスナッグゴルフ実技講習会が実現したのも、新品のスクールセットが小学校に導入されたのも、恭一郎くんとそのスナッグゴルフ仲間の尽力によるものだ。
実技講習会が終わりスタッフがせかせかと備品を片付けていると、走り寄る二人の児童。
「何かお手伝いはありませんか」との元気な声で、顔を見るとまたまた恭一郎くんとそのお友だちだった。
二人は重たい備品ケースを、校庭の端から端まで運び、足早に校舎に戻って行った。
8月31日の第26回桑名スナッグゴルフ大会で、また同じ仲間が集まる日を、城南小学校のスナッグゴルフメンバーは今から心待ちにしている。
尚、桑名スナッグゴルフ大会で優勝した小学校は、11月30日(土)に兵庫県の三木ゴルフ倶楽部で開催の、『JGTOキッズゴルフ応援プロジェクト・リシャールミルジャパン財団第21回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国in三木市』の出場権を獲得する。