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初シードたちもようやく本格始動!!堀之内豊、白佳和

2戦目のつるやオープンにて。全組スタートして人気のなくなった練習場に現れた堀之内。「練習、練習!!・・・実はちょっと恥ずかしいけれど(笑)」
やはりスタートダッシュに失敗していた初シード組が、和合で遅まきの“開幕”を迎えた。
堀之内豊と、白佳和(はくよしかず)だ。

堀之内はこのオフ、これまでにないハードなトレーニングで体を鍛え上げた。地元・鹿児島県の鹿屋体育大学に通い、年間を通じて戦える体力作りに精を出した。
しかし、「いざ実践となると、新しく作った筋肉がなかなかスイングに連動しなくて・・・」。
開幕から2戦で予選落ちをしていた。

鹿児島空港から大隅半島へ向かって南へ90㌔、車で2時間ほど走った南大隅町(旧・根占町)にある実家を、いまも拠点にしている堀之内にとって、週末の予定があいてしまうことは非常に痛い。

帰れば交通費がかさむ上に、再び実家から次の会場に向かうのは骨が折れる。
だから初めの2試合とも、予選通過できなかったもののそのまま会場に居残った。
全選手がティオフした練習場で、黙々と球を打った。

3戦目の中日クラウンズで、ようやく今季初の予選突破をし、ホっとしたのもつかの間。
次の日本プロまで1週間のオープンウィークは名古屋に残って、中京大学に場所を借り、厳しいトレーニングに取り組む。
その成果はすぐには現れないかもしれないが、「いつか必ず、と信じて焦らず頑張りたい」と話している。

一方の白もまた、中日クラウンズで今季初の予選通過を果たした選手のひとりだ。その最終日に初めて伊澤利光と同組でのラウンドとなった。
ずっとあこがれていた選手とのプレー。
「舞い上がってしまい、初めはまったくゴルフにならなかった」という。
「伊澤さんのスイングの素晴らしさに痺れてしまった。こんな選手と一緒に戦えるなんて、畏れ多いと思ってしまった。緊張で、自分のプレーができなくなった」。

すっかりギャラリーと化し、集中力を欠いた白は、6番でこの日2つめのボギー。
「そこでやっと我に返った。ボギーなんかやってる場合じゃない、と」。

気を取り直した後半。10番から3連続バーディを奪って息を吹き返し、15位タイでフィニッシュ。
まずまずの成績で、今年の初賞金を獲得した。

伊澤のプレーを目の当たりして、「あのスイングを支えているのは、筋肉の強さだと改めて実感した」という白。
「僕ももっと鍛えないといけません。・・・このオフに十分、やってきたつもりだったけど、まだまだ足りないということが分かった」。
気合を入れなおして、1週後の日本プロに挑む。

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