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アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2006

藤島豊和「気合ッス」

秋は日照時間の関係で、トーナメントの出場枠がグっと減るから予選会組にはつらい季節だ。ツアーの出場優先順位は22位は、10月の日本オープンから立て続けに出番がなかった。
ぽっかり空いてしまった3週間を、有効活用した。

姉で、女子プロの妃呂子さんとミニ合宿。
地元・熊本で12日間。そのうち中5日は毎朝6時半に起床して1日2ラウンドをこなした。
「そのあと、また練習場で球を打って・・・寝てるほうが少ないほど。ほとんどクラブを握ってた」という。

藤島はプライベートや練習ラウンドでも、必ずきっちりとスコアをつけるようにしている。
「試合と同じように、緊張感のある中でプレーしたいから」。
当然、妃呂子さんとは毎日真剣勝負。

「姉ちゃんより僕のほうが、マネジメントは上手い。もちろん、全部僕が勝ちました」と、胸を張る。

合間のスイングチェックも欠かさない。
互いにビデオを取り合って、指摘しあった。
「僕は、トップがコンパクトになりすぎるから。もっと大きく上げて振るようにした」と、弱点も完全克服して迎えた3試合ぶりの今大会は「気合ッス!!」。

現在、賞金ランク97位は、上位70人に与えられる来季の出場権にはほど遠い。
「今週、ここで最低でも単独2位」。
入れなければ、初シードは夢と消える。
「だから今週は、一発勝負を狙ってます」と、藤島はいう。

先週の木曜日には、開催コースのここ麻生飯塚ゴルフ倶楽部も下見に来た。
そのとき、568ヤードの3番パー5で、ティショットとセカンド、さらに3打目のアプローチと1ホールで立て続けに3発のOBを打った。
この失敗が、この日に生きた。
同じホールでバンカーから、2.5メートルにつけてバーディを奪って見せた。

6番のダブルボギーも「引きずったら、次のホールで絶対にミスをする」と気持ちの切り替えも完璧に、作戦どおりの好発進だ。

藤島豊和ふじしまとよかず
1981年7月8日生まれ、熊本県天草郡出身。
姉は女子プロの妃呂子さん、弟・晴雄さんは今年東北福祉大を卒業し、プロ修行中。末弟の征次さんは現在、東北福祉大4年でキャプテンをつとめる、ゴルフ一家だ。
豊和がゴルフを始めたのは中学2年。妃呂子さんと一緒に練習場に行ったのがきっかけだった。
アマ時代は、2002年の日本アマで先輩の宮里優作と準決勝で直接対決。
藤島が、宮里を3アンド2で倒して決勝戦にコマを進めて準優勝につけた。
優作のあとを継ぎ、東北福祉大4年時にはキャプテン。
2004年にプロデビューを果たし、今季はツアー出場優先順位を決めるファイナルQTでランク14位に入り、初のツアー本格参戦。初シード入りを狙う。

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