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本年度の最強ツアー決定戦を終えて…
最後まで勝負の行方が分らない。
スリリングな展開に、負けたチームも勝ったチームも平等に嬉しかったのは「たくさんのギャラリーのみなさんに、ゴルフを通して感動を伝えられたこと」(JGTOキャプテン宮本勝昌)。
日立グループの特別協賛を受けて、4回目を迎えた「Hitachi 3Tours Championship 2008(日立アー選手権)」は、年齢も性別もすべての垣根を取り払い、最強ツアーの座をかけて争う3ツアー対抗戦。
今年、初出場の矢野東は「これに出る前は、もうシーズンも終った後で、ちょっと面倒くさいなあという気持ちが正直あった」と、打ち明けた。
しかし戦い終えたあとは、大会への思い入れが180度変わっていた。
「来年も最後にこの大会に出ることを目標にして、必ずここに戻って来たい」と言った。
そしてその思いは、他の14人も同様だった。
ツアー競技外のイベントとはいえこの2日間、どの選手も真剣だった。
「負けず嫌いの選手が15人集まって来ているのだから」と、JGTOの谷原秀人も笑ったように、負けて悔しがり、バーディを決めて子供のように無邪気にはしゃいだ。
みなそれぞれが、チームのために一生懸命戦った。
「自分たちも目一杯、楽しんだ。そんな僕たちを見て、お客さんにも楽しんでもらえた。それが嬉しい」(PGAキャプテンの中嶋常幸)。
「その上、社会貢献まで出来たことが、また素晴らしい」(LPGAキャプテン福嶋晃子)。
大会のいちばんの目的は「チャリティ」と「ジュニア育成」。
大勢のギャラリーの前で大好きなゴルフをすることで、社会のためになれる…。
そんな形でその機会を与えられる人間は、この世にそれほど多くはない。
「この大会に出られることを、本当に名誉に思っている」とは4年連続出場の室田淳(PGA)だ。
同じくPGAの渡辺司は「ゴルフに出会えて本当に良かった」と、しみじみと言った。
「大会を通じ、これからもゴルフでどれだけ恩返しが出来るかを考えさせられた」と話し、やはりPGAの三好隆は「チャリティを目的に、素晴らしい仲間とともに全力で戦えたことを誇りに思う」と、感極まった。
「ゴルフって、本当に素晴らしい」とは女王・古閑美保。
シニアの賞金王・飯合肇は「こんな素晴らしい大会を主催してくださったスポンサーには本当に感謝しています」。
そして、JGTO賞金王の片山晋呉は「これからも、ゴルフを通じてみんなを感動、感激させたい」と、今大会を通して改めて誓った。