記事

ダイドードリンコ静岡オープン 2001

溝口英二が、7年ぶりツアー2勝目

 「今日は出だしから立っているのもやっとというほどの凄い風で、まったく計算できず、たくさんショットを曲げました。
 トップでスタートしたものの、同じ組のディーン(ウィルソン)に追いつかれたときは、一度は諦めました。昨年のアイフルカップ最終日も、ウィルソンと同じ組で回って負けていたからです。負けたときの印象ってなかなか消えない。また今日もディーンのものか、と思いました。
 あきらめかけたとき、ギャラリーの大きな声援が聞えてきました。…僕のために、こんなにたくさんの人が、応援してくれるものなのか…と、不思議に感じたくらい、今日は本当にたくさんの人が、僕を応援してくれていた。それでもう一度、勇気が持てた。こんなにたくさん応援してくれているのに、諦めちゃ失礼だと思ったんです。ギャラリーのみなさんのおかげで気持ちが落ち着きました。本当にありがたかったです。
 15番でディーンがダボにして、2打差ついたとき、それまで意識していなかった優勝が頭をよぎりました。そしたら途端にドキドキしてきて、土壇場の18番はティショットを右に曲げました。…すごく恥ずかしかった。プレーオフでは、相手のミノザさんが、絶対に入れると思っていた60センチのパーパットをはずし、その瞬間は、「え?本当に俺が勝っちゃっていいの?」というのが、正直な気持。
 なんか最後までカッコ悪い勝ち方で、まだ実感もわかないけれど、あと1時間くらいしたらきっと、嬉しくなってくるはず(笑)。
 『勝つことってこんなに苦しいものなのか…』というのが今の実感です。勝てなかった7年間はほんとうに長かったですから…」/優勝インタビューより

    関連記事