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中日クラウンズ 2011
ブレンダン・ジョーンズが単独首位に
今にも降り出しそうな雲が迫り、あたりは一気に暗くなった。日よけにかけていたサングラスも、外さざるを得なくなった。
その影響がパッティングでもろに出た。
肉眼で見るグリーンは、「スピードが凄く速く感じて。怖くて打てなくなった」。
3メートルのバーディチャンスが、カップの手前で止まってしまった。
「あれからフィーリングがおかしくなった」と振り返る。
さらに14番では、バンカーのへりにへばりついたボールがほとんど砂に埋まる不運も。16番では3パットで、またボギー。
「もう少し外が明るければもっとバーディが獲れたし、ボギーも減らせたはず」と地団駄を踏む。
和合での2打リードもあってないようなもの。連覇を狙う石川遼も、昨年と同じ6打差(12位)で爪を研ぐ。「遼がまた、58を出すかもしれない。そういう意味では一番のライバルは遼かも」とおどけて笑う様子はしかし、余裕しゃくしゃくにも見える。
「遼だけはない。ここにいる全員がライバルです」と、襟を正した。
開幕からここ3週間は、絶好調というジョーンズ。その秘訣は「練習しないこと」。かねてから練習嫌いと公表しているが、それも「毎日、新鮮な気持ちでコースに立つため」と、れっきとした理由がある。
プロアマ戦は上下黒、初日は上下白、2日目は赤。この日3日目はピンクと、今週はポロシャツもパンツも同じカラーでまとめたコスチュームがリーダーの存在感を引き立てる。
そしていよいよ最終日はブルーと決めている。上下クラウンズカラーでまとめたウェアに最後の最後は表彰式で、真っ青なチャンピオンブレザーを羽織る。
「どう? それっていい計画でしょ?」。
今から大会カラー一色に染まる気満々だ。