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中日クラウンズ 2011
今季初シードの河野晃一郎が好発進
3月末に、メンバーの方にお願いして練習ラウンドをした。「そのときはサブグリーンでしたが、コースの雰囲気や風を勉強しておいたので。今日のイメージも予想出来ていた」と、3番でボギーが先行しても、焦らなかった。
7番で10メートルの長いバーディパットをねじ込んで、息を吹き返した。今年で52回を迎える伝統の舞台に戸惑いも見せず、3アンダーで上がってきた。
先週のジャパンゴルフツアー第2戦「つるやオープン」は予選落ち。「驕りがあったと思う」と、反省を口にする。
昨年は賞金ランキング67位でシードの仲間入りをしたことで、「周囲の目が変わった」。部門別ランキングでは、サンドセーブ率で1位に輝き、雑誌やメディアの取材が増えた。
「普段と変わらないオフをすごそうとは思っていたけれど。前よりちょっとは注目されて、忙しくなって、すっかり一人前になった気になっていたと思う」。
そんな己の慢心に気付かせてくれたのは、ほかでもないこの舞台。
特に、和合の鬼門とも言われる上がりの難ホールにさしかかったとき、「これほどの舞台に立たせていただいていることに、感謝しなければいけない」。そんな謙虚な気持ちを思い出せたからこそ、この日のスコアがあると河野は思っている。
「今日は良いスコアで回らせていただいたので、このリードを明日からどう生かせるか」。頭を垂れて、上位を狙う。