記事
河野晃一郎が日本盲導犬協会にチャリティ30万円を寄贈!
今季の河野は大躍進とも言える程、自身最高のシーズンを送った。
2003年のプロ転向以降、単身でサンディエゴに渡米。ミニツアーに参戦する中で、技を磨いてきた。
日本に戻ってからはチャレンジトーナメントに3年間出場。「2〜3年かかってもシード権を取れる」という自信を胸に、QT40位の資格でツアートーナメントに本格参戦した。
シーズン序盤と終盤戦は出場資格が回ってこないトーナメントも多く、今季は15試合に出場するにとどまった。
しかし、与えられたチャンスで確実に上位に入り、獲得賞金を積み重ねた。
好調のきっかけを掴んだのは、「ダイヤモンドカップゴルフトーナメントでジャンボ尾崎さんと同組でご一緒させていただいて、そこで68のスコアを残せたのが大きかった」と話す。
特に、「ANAオープン」では8位タイという結果を収め、自身初の最終日最終組を経験した事で、ゴルファーとしても大きく成長した。
賞金シード権に大きく近づいたのは、「コカ・コーラ東海クラシック」の4位タイ。
他の選手が伸び悩む中、3日目に4位タイに浮上。最終日もスコアを2つ伸ばし、約500万円を獲得した。
シード権がかかった最終戦「カシオワールドオープン」の2日目。
6番でトリプルボギーを叩き、17番までは予選通過(60位タイ以下)まで2打足りない状況。
イーグルが絶対必要な場面の18番。万事休すかと思われた残り65ヤードの3打目のアプローチは、見事にチップインイーグル!
このイーグルでシード権を当確とし、最終的な賞金ランキングは67位。
念願の自身初の賞金ランキングシード権を獲得した。
ツアーデビュー間もないが、巧みな技を持つツアー選手を押しのけ、サンドセーブ率でトップとなり、ジャパンゴルフツアー年間表彰式でサンドセーブ率賞を受賞した。
他にも、平均パット「1.7458」で堂々ツアー4位に入る好成績を収めた。
今日の祝賀会でこんなエピソードも。
河野がツアーの練習ラウンドをアンダーパーで回って来た時のこと。ゴルフを始めたきっかけとなった父の晃さんにその事を報告した事を一喝されたのだという。
晃さんは、練習ラウンドはコースの状況を確かめ、グリーン周りやバンカーからアプローチを確かめる場である事を問いただした。
そんな厳しい指導が、後にサンドセーブ率で1位に輝いた結果を招いたのだと、参加者は話す。
そして、この祝賀会も「いつも応援して下さっている方々のご厚意で」開催された。その場所を借りて、以前より晃さんと話していた自分の賞金を慈善団体に寄付することの目標も叶える事になった。
今回は知り合いの方が理事を務めているという財団法人 日本盲導犬協会に、獲得賞金の中から30万円を寄贈する事となった。
河野も「自分がゴルフで稼いだお金が、少しでも誰かの為になるのであれば、これ以上嬉しい事はないと感じています」と、感謝状を片手に笑顔でコメントした。
ツアーでも屈指の誠実な人柄と物腰やわかな性格。
「よく“心技体”という言葉があるが、河野の場合は“体技心”の順番で充実すれば、もっと活躍できる」という声も多い。
来年は「応援して下さっている方々にプレーを披露したいので、テレビにもっと映りたい」と更なる飛躍を誓う。