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ANAオープン 2010
貞方章男は「アドバンテージは、あると思う」
14歳で単身渡米。大学時代はオールアメリカンの一員として活躍した。2002年には、米ツアーの予選会Qスクールで5位につけ、2003年に本格参戦。同じコーチのリッチ・エイブル氏に師事し、寝食を共にしたことから、今田竜二の弟分としても知られている。
「洋芝はやっぱり、僕にも難しいですよ」と、一応は断りながらも、やっぱりこう言わざるをえない。
「向こうでやっていた分、確かに他の選手よりアドバンテージはある」。
今年の輪厚はフェアウェイが固く、難易度も高いが「地面とボールとの境目がほとんどないので、ベアグランドから打つくらいの気持ちでやっています」と、たとえフェアウェイを外したとしても、ラフからの対処法は心得ている。
もっとも今年は、もったいないことをした。自宅で足の上に、うっかり金魚鉢を落としたのは7月。やはり道内開催のセガサミーカップの直前だった。
6針縫った上に、神経を損傷した大怪我は当然のことながら、翌週のサン・クロレラ クラシックも見送らざるを得ず、得意の“北海道2連戦を、棒に振ったのだ。
その2試合分を埋め合わす、ビッグチャンスがやってきた。
2日目を終えて、通算6アンダーは首位と1打差の単独2位だ。
復帰直後の関西オープンから3試合で一気に怪我の遅れを取り戻し、来季のシード権もほぼ安全な位置まで盛り返して、「あとは前を向いて、ちょっとでも上に、という気持ちでやろうと思います」。
今年は4月6日に待望の第一子を授かって、先週のオープンウィークも、長男・俊輝(しゅんき)くんに、癒された。練習よりも、子守りを優先することでむしろ英気は養われ、気持ちも前向きだ。