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住友VISA太平洋マスターズ 2000
「リーダーを死守した宮本です」
インタビュールームに入るなり、宮本勝昌は「どうも、リーダーを死守した宮本です」と、苦笑い。
コースレコードタイに並ぶ好スコアをマークした前日とは、うってかわって苦労の連続だった。
まず、好調だったパットが入らない。「昨日は、昔よりパットがうまくなったと言ったけど、撤回します。こんなに苦労したのは久々でした(笑)」
バックスイングを小さく、フォロースルーを大きく。数週間前から、パッティングでずっと心がけていたことが、プレッシャーのためにできない。特に下りのスライスラインでは手が動かずに、「パンチが入って、思ったよりラインが崩れていくんです。外側に強く抜けていって3パット。昨日のプレー後に、調子が良かったから、とパット練習をしなかったのがいけなかった。今日はハーフターンに、練習グリーンで練習したくなっちゃたくらい(笑)」
ショットに関しても「僕のホントの実力が出ちゃったのかな(笑)。右に左に大変でした」
それでも、最後に見せ場は作った。18番パー5。
5番アイアンでの残り219ヤードの第2打をグリーン右のカラーにこぼしたが、「これも下りフック。2パットでいい、と強めに打ったのが入っちゃった」
苦難の1日をイーグルで締めくくり、2位と2打差で3日連続の単独首位にとどまった。
「明日は、1打だろうが、2打、3打だろうがいくつ差があっても一緒。結局、一番、いいプレーした者が勝つ。ストローク差は気にせずに、最後まで頑張りたい。でも… このまま3日間とも1位で終われたら、気持ちいいだろうなぁ(笑)」と宮本。勝てばツアー3勝目。完全Vで飾りたい。