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三井住友VISA太平洋マスターズ 2008

加瀬秀樹が65をマーク、4位タイに再浮上

2日目はパッティングにやや精彩を欠いて、初日の4位から31位に後退したが、ホールアウト後の調整で息を吹き返した。この日3日目は1番でボギーが先行したものの、来月49歳になるベテランは諦めなかった。

不屈の闘志で、7番から3連続。後半も4つのバーディを積み上げて、通算9アンダーで迎えた最終18番パー5はその時点で2位タイだ。

イーグル狙いの第2打はわずかにグリーンをこぼれ、複雑な起伏のあるカラーからの第3打も寄せきれず、パーに終って悔しがったが起死回生の再浮上に、望みをつないだ。

現在賞金ランク96位は、来季のシード権の上位70人には「あまりにもかけ離れすぎている」。
昨年も賞金ランクによるシード落ちを喫したが、当時は「1973年ツアー制度施行後の生涯獲得賞金ランク上位25位内」の資格でひとまず出場権を確保できた。
しかしそれも今年が期限で、まさに崖っぷちに立たされた状態だ。

シーズン中盤は「焦りがなかったと言ったらウソになる」。周囲の励ましを受け入れられない時期もあったというが、「諦めの気持ちは必ずゴルフに出る。ひいては、それが逃げにつながる。どんなときも前向きに行こう」と、気持ちを入れ替えた。

今は出場優先順位をかけた予選会「ファイナルQT」に出る覚悟も半分。加瀬が出場できる、今季の残り3戦に賭ける思いも半分。

不安を懸命に振り払い、今週は弟分の甲斐慎太郎から取り返した長尺パターと、プロアマ戦で前組の細川和彦が使っていたスリクソンの飛んで止るボール「Z-UR」を頼みの綱に御殿場を突き進む。

「ゴルフは何が起きるか分らないし、自分が頑張んなきゃどうにもなんない。誰がどうしようが、もうどうでもいい。可能性がある限り、自分は自分のプレーをするだけ」と、力をこめた。

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