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つるやオープンゴルフトーナメント 2005

尾崎直道「ファンの期待に、応えたいんだ」

前日2日目は、ホールアウト後のサインエリアに「2人しかファンが待っていなかったよ」と、寂しそうに言っていた直道。
「俺のゴルフを期待してくれる人なんて、もういないのでは・・・」とまで悲観していたが、この日3日目は一転、行列が途切れない。

そのとき、口々にかけられた声援に、ファンの期待をひしひしと感じた。同時に、ますます闘志がわいてきた。

「明日も、いろんな応援があると思うけど、とにかく、結果を求められるだろうからね。それに応えられるようにしたい。2位では、がっかりさせるだろうからね」。

48歳。優勝とか、賞金王とかを狙う以前に体力の維持で精一杯、というところもある。
「成績以上に、体調をキープしたい、とかいう気持ちのほうがどんどん強くなって。そうなると、ファンの目が見られずにうつむき加減で歩いたり・・・。そういう自分に、寂しさを感じたりね」。

そんな自分を払拭するために、努力の日々だ。
「趣味はトレーニング」という直道が、最近、凝っているのはプールでのバタ足だ。
知人に「腰痛の改善に良い」と、聞いて始めてみたところ、すっかりハマってしまった。
遠征中にも、宿泊先のプールに通うほどだ。

「ビート板1枚じゃしんどいから、3、4枚を顎の下にこうして、重ねてね。ばたばたやるんだ。これで、腰のズレなんかも治るらしいんだ」。

バタ足療法にも、今週のシーズン序盤の思いがけない優勝争いには正直、1日では取れない疲れを感じているが、シニア入りを目前に31勝目を飾れば、「また前向きな欲が戻ってくるはず」。
体にムチ打って、最終日も渾身のショットを打つ。

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