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ダンロップフェニックストーナメント 2012
尾崎直道がホールインワンを達成
56歳の尾崎直道。
165ヤードの11番パー3で、7番アイアンを握ったティショット。
「右から若干のフォローは、ほぼ無風の中で、いい球打ったな〜」と、悦に入ったものの、球の落ちどころは全く見えなかった。
「2年前あたりから視力が落ちて、200ヤード先が見えなくなった。近いのも、メガネがないと見えないよ」と、うんざりと「みんなが入った、というから入ったんだな、と」。
人づてに聞く快挙達成の瞬間も、喜びは薄かった。
日本ツアーでは、2004年の三井住友VISA太平洋マスターズに続く自身4度目のホールインワン。
「まあ、でもアメリカでもメモリアルとかTPCとかで、散々やっているからね。それほどメモリーが残るものでもなかったかな」。
それより嬉しかったと振り返るのは、そのほかの17ホールをパープレーでまとめられたこと。
レギュラーツアーの決勝ラウンドで、踏ん張れていることだ。
「そういうことのほうが嬉しいかな。シニアツアーの賞金王もそうだけど、これからは1年1年、何を追うか。その中で結果が出ると、嬉しいよね」。
そういう意味では、こちらもひとつ、モチベーションなる!?
このたびのホールインワンは、兄ジャンボが2004年のJCBクラシック仙台の最終日に達成した最年長の57歳4ヶ月13日目に続く2番目の記録だ。
報道陣にそんなデータを知らされて、やにわに目が輝いた。
「へえ…!! そういう面白いことがあるの? それはいいよね。じゃあ次の目標はその上と、あとは勝つこと」。
ホールインワン記録での兄貴越えと、レギュラーツアーでのツアー通算33勝目もまた、ジャンボの55歳を超える最年長優勝記録の更新に、意欲を燃やすキャプテン・ジョーであった。
※前日2日目に6番ホールでホールインワンを達成した市原弘大とともに、尾崎直道には主催者からそれぞれ賞金30万円が贈られます。