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石川遼は32位(米・ノーザントラスト・オープン)
ショットを曲げて、苦しむ場面もあったが、自分を見失うことはなかった。1番でバーディ発進した直後の2番でティショットが林の中へ。このトラブルも冷静に、大きくスライスをかけて脱出。パーでしのぐしぶとさで、「去年のこの大会は、日本に忘れ物をしてきた感じだったけど、今年は自分のゴルフが出来た」と参戦2年目の成長を示した。
7番から5つのボギーも、クライマックスの連続バーディで鬱憤を吹き飛ばした。
17番で2メートルを決めて、ひとつ取り返して迎えた最終18番。
長いバーディチャンスは向こう側の縁に勢いよくぶつかって、軽く弾んだあとカップに消えた。
現地入りして、ロングアイアンのレベルアップを痛感した。
最終ホールは将来的に、その課題もクリア出来そうな、納得のセカンドショットを打つこともできた。本場の大ギャラリーに大歓声を浴びて、今年最初の挑戦を晴れやかな笑顔で締めくくった。
カリフォルニア州パシフィックパリセーズのリビエラカントリークラブは全米屈指の名門コースだ。出発前の目標は、謙虚に「予選通過」。
それを大きく上回る4位で決勝ラウンド進出を果たし、度重なるサスペンデッドにも逞しく4日間を戦い抜いた。
「最初の良いスタートがなかったら、今のこの順位もなかったと思う」。
結局、32位フィニッシュは「世界ランク(31位)どおり。この順位もなるべくしてなった」と、今の自分を正面から受け止める今季初戦となった。
「とにかくすばらしい1週間だったと思う。反省点をあげればたくさんあるけど、出せるものは全部出せた。目標だった予選突破もできたし収穫が多かった。点数をつければ70点くらい」。
このあとは、世界ゴルフ選手権アクセンチュアマッチプレーまでさらに2連戦。
「次も予選通過が出来たら、さらに次の目標を持ってもいいかも」。
18歳の目が輝いた。
そのほか、今田竜二は通算7アンダーの15位タイで終わった。
優勝は通算16アンダーで、スティーブ・ストリッカー。