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日本オープンゴルフ選手権競技 1999

選手たちを苦しめるコースセッティング「舞台裏」

 選手全員がハーフターンを終えると、コースには何十台ものグリーンモア(芝刈り機)や、機材を積んだカートが、いっせいに始動する。
 選手たちを存分にもて遊ぶ、難セッティング。それは、前日の夕方からすでに行われている。

 均一に、刈り残しのないように、刈り初める地点に目印を指して、丹念になぞるようにグリーンを刈っていく。

 絞り込まれたフェアウェーは、グリーンモアで、1日ごとにさらにくっきりとなめらかな曲線を描きなおす。

 グリーンまわりの傾斜のある部分は、1日で伸びた分を改めて刈りこみ、つるつるに。

「さらに、その上を4トントラクターを走らせて、固めてあるんです」とはキーパーの大江康彦さん。

 8ミリ前後に伸ばしたラフは、「プレー終了後と翌朝に、2台のカートにチェーンをつなげて走ったあと、さらに送風機を当てて、念入りに芝を立たせています」(大江さん)。

 最終日もまた、選手たちの悲鳴が聞こえてくる。