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選手会長・宮本勝昌よりご挨拶

今年1月の就任から12ヶ月。激動の1年を振り返った宮本は「今年、選手会長になって本当に良かった」と、しみじみと振り返った。

石川遼というスターの誕生に、何よりも胸踊らせたのが宮本だった。
4月、開幕戦の東建ホームメイトカップでツアー通算7勝目を達成して「遼くんのおかげです」と17歳に頭を下げたのも、石川のツアーデビューを一目見ようと集まった、4日間のべ2万9072人の大ギャラリーに「良いゴルフを見せたい」というプロ根性が、大いに触発されたからだ。

会長職はゴルフ以外の雑務に追われ、本業に集中しにくいとされてきた。いつしかツアー内でまことしやかに語られるようになった「選手会長はその年、優勝できない」というジンクス。

それをみごとに打ち破った。
選手会長が在任中にツアー優勝を挙げるのは、倉本昌弘と2001年の片山晋呉以来、実に7年ぶりだった。
宮本自身、オフもゴルフ返上でスーツを着て駆け回り、調整不足を気にしながらのシーズン突入だっただけに、自らの手で大会を盛り上げられたという喜びはひとしおだった。

ツアーはそれから残り24戦でも、数々の名勝負が繰り広げられた。
毎週のように前年を抜く観客数を記録して、とうとうのべ52万人。年間で50万人を突破したのは7年ぶりだった。
またツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の最終日のテレビ視聴率は14.6%(関東地区、ビデオリサーチ)と、これまた2000年以降の最高記録を叩き出し、最後まで話題に事欠かなかった。

大盛況のうちに幕を閉じた2008年度のジャパンゴルフツアー。
事あるごとにその先頭にたち、選手を代表してマイクを握ってきた宮本が、最後もやっぱりきっちり締めた。

12月8日(月)に都内のANAインターコンチネンタルホテル東京で行われた「2008年度ジャパンゴルフツアー表彰式」。
その最後に壇上で、まずはスポンサーはじめ関係者とゴルフファンのみなさまに2008年の全スケジュールを無事終了できたことへの感謝の気持ちを述べたあと、来季男子ツアーのさらなる飛躍を誓い、「今後ともご指導、ご鞭撻のほどなにとぞよろしくお願いいたします」と、深々と腰を折った。

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