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宮本勝昌は「今年こそ、優勝して最終戦!!」

3日間ぶっ続けの“皆勤賞”だ。こんなプロ、他にはいない。17日金曜日から、東京有明の東京ビッグサイトで行われた「ジャパンゴルフフェア2012」。初日から足繁く会場に通い、毎日のように「ブリヂストン」の出展ブースでマイクを握り、軽妙な話術で盛り上げたのが宮本だ。

クラブ契約を結んで20年近くが経つ。「使い始めたのは中学生のときだから、お世話になって20年以上は経つ」。3日連続のトークショーも、日頃の恩返しをこめて快く引き受けた。

罪滅ぼしの気持ちもあった。昨年の賞金ランキングは44位。「思い通りに打てない、苦しい1年だった」。2005年から続けてきた151試合連続出場の鉄人記録も、途絶えてしまった。
その年の勝者と賞金ランキング上位者にしか権利がないツアー最終戦は、条件の賞金ランク25位内さえクリア出来ずに、涙をのんだ。

見せ場のなかった昨シーズン。「ふがいない1年だった」。恩人にも、成績で報いることが出来なかった。「そういう年は、こういう形で貢献しないと」。せめて、イベントの盛り上げに一役買うことで、感謝の気持ちを込めたつもりだ。

自宅から持参したという紙袋からは“お土産”が次々と出てきた。トークショーの締めの抽選会の景品を、自分で用意してきた。サングラスなど、愛用の品を惜しげもなく放出して、参加したファンを喜ばせた。

今年こそゴルフで報いたい。今年いよいよ40歳を迎えるが、不安はない。宮本にはそばに素晴らしいお手本が2人もいる。師匠の芹澤信雄はシニアになってますます元気だし、兄弟子の藤田寛之も今年43歳だが、その勢いは衰えることがない。遅れを取らず「2人について行きたい」と、モチベーションもいっそう高まる。

幸い、近ごろ師匠の言わんとしていることが、ようやく体現できるようになってきた。「去年の今頃は、芹澤さんのアドバイスが頭では分かっていても、その通りに出来ない歯がゆさがあった」。それが、今はほとんどない。「言われたことが、すぐに理解出来る」。

おかげで1月のハワイ合宿も、2月は地元静岡での合宿でも「キャンプ初日から、全力で投げ込んでいるピッチャーみたい」。順調な仕上がりは前日18日土曜日に、芹澤と一緒に参加したゴルフフェア名物「バーチャルゴルフ大会」でも顕著に出て、3つのイーグルを奪うなど絶好調だった。

「このまま、シーズンに突入出来たら」と、4月12日の開幕戦を待ちわびる。その直前には3月22日から始まるワンアジアツアーと共催の「インドネシアオープン」に臨む。
「今年は優勝して、最終戦に出場したい。途切れてしまった連続出場記録にもまた、いちから挑んでみたい」と、満員のファンの前で熱く抱負を語った。

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