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全英オープン3日目 薗田峻輔が予選落ちながら得たものは
長い1日をこの聖地で過ごした薗田にとって、ホールアウト後は疲労感よりも充実感を楽しんだ。
8番グリーンは、10番グリーンとのダブルグリーンであり、その真横には9番と11番ティグラウンドが複雑に入り組んでいる。
「タイガーに挟まれ、エルスに挟まれ。みんなよりも近いギャラリーだった。」と、世界の一流選手と同じフィールドに立てることが感動した。「自分でここにいるのかと不思議な気持ちだった」と自分の成長の早さを振り返った。
昨年末にクオリファイングトーナメント(QT)で22位の資格で、明治大学に在学中ながら満を持してプロ転向入り。
開幕戦から2週連続で予選落ちを喫して、続く2戦は資格がなく出場できず。
自身、アマチュアの時にツアー初出場としてもなじみの深い『ダイヤモンドカップ』で初の予選通過。
そして、ツアー5戦目となる『〜全英への道〜ミズノオープンよみうりクラシック』でツアー初優勝を果たし、今年と残り2年間のツアーへの出場資格を獲得し、トッププロの仲間入りを果たした。
「この年齢でここを経験できるのは特別なこと」と会場入りした20歳の挑戦は、2日間で幕を閉じる事になったが、「僕の中では充実しています」と貴重な経験を糧にできる。
もちろん、セントアンドリュースでノーバーディは不本意だが、「それも経験。次の機会に取っておきますよ。もしかしたら、来週にその分が出るかも知れないし」。
杉並学院の後輩の石川遼は、3アンダーの21位タイで決勝ラウンドに進んだ。
「遼は経験値が僕より上だし、彼の予選通過が僕の刺激になる。燃える為のエネルギーになるから、行ける所まで行って欲しい。」とエールを送る。
プロでは先輩の石川に追いつき、いつしか外国のギャラリーが盛り上がってくれる日まで、「突っ走るだけ。チャンスはいくらでもある。」と前を向いた。