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フジサンケイクラシック 1999

通算7アンダー、2位の横山明仁

 偶然の再会が、ツキを呼びこんだ。
 2日目、イーブンスタートの横山明仁は、2番でピン上5メートルを沈めたのをかわきりに、長いパットを入れまくった。
 5番ではピン下から3メートル。6番はピン上7メートル。8番にいたっては、ピン下から10メートルものロングパットをあざやかに決め、前半だけで4バーディ、ノーボギー。
 読みづらいとされる川奈のコーライグリーンの攻略法は、「キャディさんに頼りきること」。
 今回、横山のバッグを担ぐのは、川奈のハウスキャディの佐藤章子さん。
 実は佐藤さん、昨年もたまたま横山のバッグを担当し、「そのときも、彼女のグリーンの読みはすばらしかったんだ。『今年も同じ人で』と頼んだわけじゃないんだけど、偶然、ついてくれることになって」(横山)。
 自分でラインを読むと、だいたい打ち出す方向がわかっていても、つい、余計なことが頭によぎり、よからぬ方へ打ちだしてしまう。
 だが、「佐藤さんの言葉を信じきって打てば,長いのも難なく入っちゃう」と横山。
後半のハーフも、11番、12番、14番、15番でバーディパットを入れて、順調にスコアを伸ばした。
 ただ、最終18番。ピン下60センチのパーパットだけは、「キャディさんの『右カップの内側狙い』の言葉通り打ったけど、ヒットの瞬間、手が緩んでしまい」この日、はじめてのボギー。入れておけば、63。コースレコード達成だっただけに、ちょっぴり痺れた?
 通算7アンダーまでスコアを伸ばして、前日37位から一挙に2位に踊り出た。

★ 横山のキャデイをつとめた佐藤章子さん
「わたしはここのキャディになってまだ10年目です。川奈では、10年なんて、『まだまだ』なんです。ここでは、20年、いえ30年以上は経験しないと、ベテランとは呼べません。きょうパットが入ったのは、私のおかげなんかじゃなく、プロの実力です」

『メモ』
この日の、横山のスタート時間は8時14分。午後1時14分スタートだった初日とくらべて、「芝目の強さがまったく違った」と横山。「昨日は、昼すぎのスタートで芝が伸び初めていたので、逆目ののぼりなんか、ボールがクククっと、ラインを変えちゃうような感じだったけど、きょうは、そういうことがほとんどなかった。全く別のグリーンでやってたみたいだった」と洩らした。