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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2012

単独3位に薗田峻輔

最終日はひとつ前の組でベテランの深堀圭一郎(左)とともに、優勝争い。後半の40にも「自信になる」と薗田は笑顔で上がってきた
思い入れがあるのは池田勇太や石川遼だけではなかった。薗田にとっても、「懐かしいコース」が、この烏山城だった。ジュニアの試合でも、幾度となくその舞台になった。「100回・・・とは言わないけれど。100回に限りなく近いくらいに回っているのがこのコースなので」。

しかも、今回とはセッティングこそ違えど、幾度となく優勝を経験してきたゴルフ場でもある。
そんな薗田が優勝争いに食い込んだ。
ベテランのリーダーすら伸び悩む中、前半は33をマークして首位獲りにも成功した。

予選落ちを喫した2週前の中日クラウンズ。しかし、「来週のオープンウィークに向けて、何かをみつけなくちゃ」と、週末も和合に居残った。

予選落ちしたその日に、遠慮がちに隅っこに陣取った練習場で、合間にほかの選手の練習を盗み見ていて、気づいたことがある。
「なんか、みんなやたらと右脇が締まったようなショットをしているみたいだ」。
薗田もまねをして、脇にタオルを挟んで打ってみたら、目からうろこが落ちていた。

「見違えるように良くなって。右脇が、今の流行りなのかと」。
それから必ずタオルを挟んで練習を続けたら、「今日一のショットが出た」と、それからすっかりやみつきに。
翌土曜も1日練習場に居座って、「自信を持って“クラウンズ”を終えた。それを1週間のオフで続けて、あとは試合でどうなるか」。

その効果をさっそく実感出来た、このプロ日本一決定戦だった。
「久しぶりの優勝争いだったから」。バック9は、最終ホールで池に打ち込み上がりの3連続ボギーに終わるなど、大波賞の40を打ったが大いに手応えを感じた最終日だった。
「堅くなったわけじゃなく、些細なミスでボギーが続いてしまったけれど。気持ちよくプレーが出来たし自分のゴルフは出せたと思う」と、単独3位に「シーズンの序盤で、しかもメジャーでこういうゴルフが出来たのは自信になる」。

思い出のコースで次の2勝目の糸口を見つけた。

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