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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2011

尾崎直道が6位浮上

最終18番は、もはやトレードマークになった長尺パターでグリーンの左端から5メートルのバーディパットを沈めて、のけぞった。
「入れたい、と思ったし、よく入れたと思う」と、思わずカップに向かって投げキッス。通算5アンダーは、6位タイに浮上して「嬉しかった」と微笑んだ。

先週のダンロップフェニックスに続いて今季3戦目の日本ツアー。50歳のシニア入りと同時に、主戦場にしてきた米シニアのチャンピオンズツアーでも、これほどしゃかりきに振ることはないかもしれない。
「やっぱりレギュラーツアーはねえ」と、苦笑した。
若手に混じると、どうしても力が入る。
「頑張りちぎらないといけないと思うから。これじゃ2,3試合で腰を痛める。そういう心配はある」と言いながらも、やっぱり張り切らずにはいられない。

まして、こうしてV争いに加われば、根っから勝負師の血が騒ぐ。
「遼くんや、松山くん。彼らと同じ土俵でやりたい」と思えばこそ、「実際にこうして彼らの上にいるのも気持ちいい」と、ますますその気に。

米のレギュラーツアーは93年から01年まで9シーズンを戦い抜いて最高成績は2位。それでも飽きたらず、今も毎年海を渡るが、今年は少し、逡巡が続いている。
「あとまた1,2年向こうに行っちゃうと、優勝争いからは遠ざかる」。日本ツアーに戻るなら、今という思いも半分。
「でも正月明けると、無性に(アメリカに)行きたくなったりする。迷ってるんだ」と、胸のうちを明かしたが、迷いはこの最終日で消えるかもしれない。首位と6打差に、今大会は91年のチャンピオンで、ツアー通算32勝の永久シード選手が燃えないわけがない。
「明日1日。これは楽しみ。今日よりも、攻めていかないといけないね」。
55歳と6ヶ月8日は、兄のジャンボ尾崎の55歳7ヶ月29日に次ぐ2番目に年長のチャンピオン誕生といきますか。

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