亡き父は、翌朝の地元紙を飾るであろう息子の朗報にも喜んでくれるだろう。前夜、電話をしてきた所属先の三角皓三郎・Ｍｉｓｕｍｉ会長が、「お前が勝ったら、一面に広告出すから」。背筋が伸びた。「凄いプレッシャー」も、最終日の力に変えて戦い抜いた。

同社の鹿児島高牧カントリークラブは今年、女子ツアーで史上最年少Ｖを果たした勝みなみさんの練習コースでもある。

「僕も小学生のころから知っていた」。

勝さんの快挙達成の折は、ちょうど不振の真っ只中にあり、「僕にも教えてって感じ。あのときは本当に調子が悪かったから･･･」と、シード権の確保に奔走する小田は、高校生にもすがる思いで、ここでも会長からの渇！

「君は何やってんだ！」と三角会長に叱られて、「すみません、すみません！」。平謝りするしかなかったものだが、高校生の活躍にも刺激を受けて、やっとスポンサーの恩にも報いることが出来た。