広島県で2009年からスタートした、スナッグゴルフ支援自販機による小学校への用具寄贈・導入の活動は、倉本昌弘を中心としたボランティアメンバーにより、6年目の活動が展開されており、その勢いは衰えることなく続いている。
この活動は、広島県ジュニアゴルフ振興会とコカ・コーラウェスト株式会社、そして日本ゴルフツアー機構との連携により、賛同するお客様が自動販売機でドリンクを購入すると、その一部が原資となり小学校にスナッグゴルフ用具が寄贈される仕組みで、現在、支援自販機の設置台数は64台、寄贈小学校数は37校となり、目標の「100台50校」もいよいよ現実的な数字となりつつある。
その代表イベントともいえるスナッグゴルフ広島市小学生大会は第3回を迎え、会場の太田川ゴルフ場に52名がチームを作って参戦。第1回大会から連覇している広島市立東野小学校を、広島市立安西小学校がかわして、大会初優勝を飾った。
月に一回のクラブ活動での練習と、夏休みの集中練習で優勝を勝ち取った安西小学校の選手たちは、「昨年は優勝できなかったのでものすごく嬉しい」、「練習のときよりも気持ちよくプレーでき楽しかった」、「去年の準優勝の屈辱を晴らそうとがんばって練習しましたが、優勝できて心から嬉しいです」と感想を語った。
安西小学校は、4年前に広島県ジュニアゴルフ振興会からスナッグゴルフ用具の寄贈を受け、倉本昌弘が実技指導に訪問。そして3年前からクラブ活動が立ち上がり、地道な練習と活動を重ねてきた。
当時からクラブ活動を担当している栗原良典先生は、「小学校に倉本プロに来て頂いたとき丁寧に教えて頂いて、その時の児童たちが年々上手になって優勝できました。昨年の大会に出場した児童は、卒業文集にプロゴルファーになりたいと書いていた」そうで、この活動の成果も現れはじめているようだ。
PGA会長に就任後、ますます多忙となった倉本昌弘だが、この活動への思い入れは強い。
全米プロゴルフ選手権から前夜遅く成田に帰国し、翌朝の便で羽田から広島へ。そして大会では熱中症を考慮してのドリンク配りから、表彰式の合間も数々のアトラクションを用意して子どもたちを楽しませ、夕方の便で再び東京へ。しかし、卒業文集に「プロゴルファーになりたい」と書かれれば、疲れも吹き飛んでしまう。
先のスナッグゴルフ全国大会でも、広島県が2位と4位に入賞し、その名を轟かせつつあり、全国的にも世界的にも広がり見せるスナッグゴルフによる底辺拡大の活動は、広島県が新たな普及モデル地区となりつつある。
[過去の関連ニュース・情報]
スナッグゴルフ支援自販機の設置が広島県からスタート!!(2009年8月27日)
スナッグゴルフ支援自販機の仕組み