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ひまわりドラゴンCUP 2016
練習感覚で引き寄せたチャレンジツアー初優勝!
初日を終えて4アンダーは22位タイ。迎えた最終日は64というビックスコアをマークし、通算12アンダーで一気にリーダーズボードを駆け上がっていった。
一見するとシンデレラボーイの登場…という見方もできるが、話を進めてみても当の本人はいたって冷静。今の自分自身を客観的にとらえていた。
「この大会に入るまで、ゴルフも思い通りにいっていなくて、色々と考え方を替えたりしながら試合にも出場していました。ですが、この大会に入る前、スイングを見ていただいているコーチの坂詰和久さんから練習ではできていることが、試合ではできていないのではないか…と指摘され、練習の感覚で試合にのぞんでみるようアドバイスされたんです」
技術的な部分ではインパクト時に身体が浮いてしまう癖があるとのこと。気持ちが入ってしまう分、そんなインパクトでの浮き上がりが顕著に出てしまいこれまでのチャレンジ4戦はボールがブレ、スコアを作り出していくことができなかった。
そして迎えた今大会。川上はより練習の感覚を大切にするため、練習ラウンドもせず、初日のティグランドに立ったという。
「昨日を終えて4アンダー。初めての予選通過は素直に嬉しかったのですが、それよりも練習の成果を実感しながらラウンドできた方が嬉しかったです」とあくまでも感覚は練習の延長であったという。
そして迎えた最終日も川上の気持ちに変化はなかった。
「今日もやることは同じでしたし、自分も前半から伸ばすことはできていましたが、周りも伸ばしている状態でしたので順位なんてまったく気にしていませんでした。終わった結果がこの大会の結果。それよりも最後まで練習の感覚を忘れないようにホールアウトしよう…とだけ、考えながらプレーしていったんです」
緊張する優勝争いなど関係なく、練習の感覚を忘れないようにした結果、引き寄せた優勝だった。
川上は昨年のQTを初受験し、セカンドとサードはトップ通過。ファイナルでは予選通過ならず、今年の主戦はチャレンジトーナメントとなっている。
また、今年の年初には、仲間内でそれぞれが立てた目標を宣言する機会があり“チャレンジツアーで2勝”と公言。早くもその1勝をクリアしたことになるが、初優勝を飾った今、目標に変化などは生まれてはいないのだろうか?
「今日、優勝できたことで周りから見られる目も変わってきますし、優勝したからこそ、身を正す必要もあると思います。この1勝に浮かれず、年初に立てた目標であるチャレンジツアー2勝目に向けて、これからも頑張っていきます。次回、優勝争いできる時も練習の延長…という自然体の中でクリアできたらいいんですけどね」
チャレンジツアー参戦の傍ら、実家で開業した立川のインドアゴルフ練習場でのレッスンや、青梅ゴルフ倶楽部ではキャディの仕事もしながら、キャディ業務終了後に練習もさせてもらっているという川上優大。
年初に立てた“チャレンジツアー2勝”という目標に向けて、これからも気負いなく練習感覚の自然体で挑んでいく。