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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2014
2位の金亨泰 (キムヒョンテ)は今が幸せ絶頂期
朝8時30分のスタートは、土砂降りの雨。10番でボギーを打って「今日は我慢しなければいけない。とにかく1打に集中しようと思った」。
ここゴールデンバレーゴルフ俱楽部は18ホールのうち実に16ホールで池やクリークが絡み、ただでさえ難コースに難条件が重なれば、「ボギーは普通と考えるしかない」と、平常心で臨んだ。
6つのバーディのほかにも、「短いチャンスがいくつかあって。あれも入っていればと思いますけど、逆にそれが入っていれば、どこかで池に入れてひどいスコアを打ったかもしれない」と、良いほうに捉えて「今日の3アンダーは完璧ですね」。
2009年に初シード入りを果たしたものの、2012年に陥落。泣く泣く母国の韓国ツアーに戻っても結果が出せずに「プロはもう諦めるしかないのか」と、一度は引退も考えた。
どん底からふいに幸運が向いてきたのは、昨年。9月19日に待望の長男を授かると、その直後に韓国のPGA選手権で優勝。さらに韓国オープンでも、優勝争いを繰り広げて、43年ぶりのW制覇かと騒がれた。
ハザードでソールをしたとの疑義をかけられ、2罰打で2位に終わったのは残念だったが、「今まで一度も勝てなかったのに、いきなり2勝は贅沢」と、欲張らずにいた分で、「今年は、全英オープンにも行けることになりました」。
そして今週も好発進に、「まだ初日ですから」と、言いながらもつい夢見ずにはいられない。
韓国と日本のプロゴルフ選手権で“連勝”という青写真。「チャンスがあれば、もちろん狙っていきたい」と、ここらでまた一気に上昇気流に乗るつもりだ。