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アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2004

宮本勝昌「ぜひコースに来て、僕らの生のプレーを見てください」

伊沢には、「そんなの、宮本君の被害妄想だよ」と一笑に付されたがこの日3日目は確かに、自分へのギャラリーの声援が、いつもより少なかったと思う。

最終組でまわった2人は、地元・飯塚在住の伊沢利光と、九州・熊本出身の新鋭・清田太一郎。
「まさに“アウェイ”での戦い(笑)。…なんて冗談だけど。でも確かに、伊沢さんたちへの応援よりは、ずっと少なかった気がするんですよね」と、おどけて口を尖らせた。

そんな“逆風”にもめげず、17番でようやく念願の喝采を浴びた。
13メートルもの長いチャンスを沈めて通算14アンダー。伊沢との差を2つに縮めて、ホールアウトだ。

迎える最終日は、日大同期の片山と、再び伊沢との最終組。
「僕も含めてビッグ3?! 良いプレーヤーが揃って明日は絶対に良いゲームになると思う。ギャラリーのみなさんにはぜひ、会場で、生で試合を見ていただきたい」と、みずから広報活動を始めた宮本。

前日の夜、食事に行った先で、ヴァイオリンの生演奏を聴いた。
「初めて生で聞いて…。ほんとうに感動したんです。それと同じでゴルフだって、実際に目の前で見たり、音を聞いたりするのとはぜんぜん違うはず。テレビももちろんいいけれど、ぜひ、コースに来て僕らの生のプレーを見て欲しいと思うんですよ」。

歴代の賞金王に挟まれての優勝争い。
「ゴルフは、最後まで何が起きるか分からないゲーム。僕も、最後まで諦めないでやる」。
2打差2位から、息詰まる好ゲームの演出を、約束した。

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