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宮崎の強化セミナーに、侍ジャパンの闘将が登場(2月19日)
五輪代表選手の育成を目的に始まった“宮崎キャンプ”は2月18日から、当地で第2回目を迎えてその2日目に、これ以上ない“応援団”が選手たちを激励にやってきた。
雨降りそぼつフェニックスカントリークラブの松林を抜けて現れたのは、WBC代表監督の山本浩二さん。
野球の世界一決定戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」はいよいよ来月の3月2日に開幕を控えて代表メンバーも、ちょうどここ宮崎で合宿中である。
「プロゴルファーのみなさんも、ここで頑張っておられると聞きましてやってきました」と、梨田昌孝ヘッドコーチと立浪和義・打撃コーチを引き連れて、わざわざ足を運んで下さった。
「みなさんを、励ましに来ました」と、山本監督。
「励ましには来たのですが・・・みなさんが、僕を励ましてください」と、冗談交じりに苦笑した。
「ご存じのとおり我々は昨日、広島に0−7で完封負けを喫しまして」と、つい前日は28日の強化試合の結果をこぼして、こちらも苦笑いの梨田コーチ。
まして、この翌日20日に山本監督は、現在の代表33人から28人にメンバーを絞らなければならず、その前日19日はキャンプ休養日といえど、「非常に頭が痛い」と悩ましい心境の中でも、我らがジャパンゴルフツアーメンバーたちのために足を運んで下さった。
野球とゴルフ。競技は違えど「みなさんは、3年後のリオ五輪を目指しておられる」。ともに日の丸を背負い、世界を目指す仲間として、励ましに来てくださった。
「お互いに切磋琢磨で頑張っていきましょう!」と、野太い声を張り上げて下さった。
「私たちは昨日は広島に負けましたが、それがまたいい刺激になって、発奮してくれると思います」とは梨田ヘッドコーチ。「私たちは3連覇を目指して頑張ります。みなさんも、五輪を目指して頑張ってください!!」。
立浪さんは、昨年の「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN 涼仙」で桑田真澄さんとともに、ゴルフトーナメントにも挑戦した経験を持つほどのゴルフ好きだ。
「ホントに大好きなんで・・・。みなさんには頑張っていただきたい。これからもテレビで応援しています」と、エールを送って下さった。
そして3人でティーインググラウンドに並んで、午後からラウンド合宿に出て行く選手たちを見送って下さった。
これに、未来の日本代表を目指す選手たちも、発奮しないわけがない。
その視線を背中に受けながらスタートしていった藤島晴雄。
長兄の豊和は、ツアー1勝。お姉さんの妃呂子さんも、弟の征次もみなプロゴルファーと、地元の九州・熊本では名の知れた4兄妹の次男坊は、「監督にわざわざ来ていただいたことで、同じ空間にいるという感じがした」という。
次のリオ五輪で、ゴルフは112年ぶりに正式種目に復活して、藤島も気合いが入らないわけがない。3年後には33歳。
「年齢的にもちょうど良い時期。チャンスがあれば、僕もぜひ」と、代表入りも視野に入れているとあらば今回の山本監督の激励も、同じ世界を目指す者としてより強いメッセージとして受け取った。
昨年のファイナルQTは、ランク47位から挑む今季はまずは主戦場のチャレンジトーナメントで結果を出して、着実にステップアップをはかりたい。
「今年は、チャレンジの“賞金王”を目指して頑張る!」。
その先に五輪の舞台が待っているとあらば、なおさら気合いが入らないわけがない。