千葉県の印西市立本埜第一小学校のグラウンドで、全校児童47人を対象としたスナッグゴルフ実技講習会が行われ、隣接する成田市を中心に活動する井上項音士プロが講師を務め、初めてゴルフを体験する子どもたちに、基本技術指導とゴルフから学ぶことのできる道徳的要素についての講話も行われた。
井上プロは、プロゴルファーとしての活動の傍ら、成田スナッグゴルフ協会での活動のサポートとして子どもたちにスナッグゴルフの指導を行ったり、震災復興支援活動として被災地の児童への指導を行った経験もあり、今回は隣接する印西市の活動ということもあって応援に駆け付けた。
実技講習会では、スナッグゴルフの用具であるランチャーとローラー、そしてボールやフラッグの説明のあと、井上プロによるフルショットが披露されると、グラウンドの端まで高く遠く飛んでいくボールを目の当たりにして歓声があがり、子どもたちのテンションもグンと上がって講習が始まった。
基礎練習を積んだ締めくくりのガチンコ対決でも、お友達の大声援を受ける代表児童が奮闘し、井上プロには一歩及ばなかったものの、記念の直筆サイン入りキャップをもらって満面の笑みで嬉しさを表わした。
実技講習が終わったあとの講話では、ゴルフには審判員が伴わず、全て自分が自分を審判するという、ゴルフの精神についての紙芝居が行われ、続いて井上プロから実体験が子どもたちに話された。
「僕は10才のときにゴルフを始め、両親の応援を受けてゴルフを続けていましたが、中学生のある日、友達と遊びたいために練習をさぼって家に帰ると、父から練習の調子はどうだった、と聞かれ、調子は良かったよ、と答えました。しかし、その直後に大切な人を裏切ってしまったと後悔し、それが今も心の中に残っています。嘘をつくことは大切な人を悲しませてしまうし、自分の心にもそれが残ってしまうので、みんなは大切な人を悲しませることがないようにしてくださいね」
という実体験が話されると、児童たちの実技講習会での真剣な眼差しは更に引き締まった視線で聞き入っていた。
印西市では2007年まで開催されていた男子プロゴルフトーナメントによるスナッグゴルフの小学校への寄贈が13校、そして昨年から新たにHEIWA・PGM CHAMPIONSHIPにおける社会貢献活動として、牧の原小学校と本埜第一小学校の2校の計15校にスナッグゴルフが導入されており、印西市スナッグゴルフ大会や全国大会を目指した千葉地区予選会も開催されている。
また、一昨年まで美浦ゴルフ倶楽部で開催されていた同大会の社会貢献活動として、霞ヶ浦周辺の14校がスナッグゴルフを導入し、霞ヶ浦スナッグゴルフ大会も開催されており、HEIWA・PGM CHAMPIONSHIPを主催する株式会社平和、PGMホールディングス株式会社、共催する一般社団法人日本ゴルフツアー機構、そして公益財団法人ジュニアゴルファー育成財団では、大会を通じた地域社会との連携により、地元の子どもたちがゴルフに触れる機会を提供するべく、開催地域の小学校にスナッグゴルフ・スクールセットの寄贈・導入を行っており、プロゴルフトーナメントを通じた開催地域での新しいスポーツへの取り組みを応援している。