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フジサンケイクラシック 2003

『ここで結果をだすことが育ててくれたコースへの恩返し』川奈出身の谷古宇智紀(やこうとものり)

“川奈”出身の選手が、まずまずのスタートを切った。埼玉県出身の谷古宇智紀(や こうとものり)30歳。
研修生時代の6年間をこのコースで過ごし、「きっと出場選手 中、川奈でのラウンド回数は僕がいちばん。コースの隅々まで知り尽くしている」。
もっとも、この日の悪天候については、ほとんど初体験といって良かった。
「普段、練習していたときは、あんまり雨風がきついとコースには出なかったもんで ・・・」と頭をかいたが、それでも、いちばん天候の悪かった午前中のプレーにもかか わらず、地の利を生かして2アンダー、暫定12位タイ発進。 「もう、大満足です。確実に成長しているんだ、と感じられるスコアですね」
98年のツアーデビュー以来、6度目のツアー出場だ。今回は、川奈にゆかりのプロゴ ルファーで構成される伝統の“川奈会”からの推薦をもらって、出番を得た。 デビュー戦も、このフジサンケイクラシック。そのときは、ツアーの道を目指したと きから憧れだった大会での初出場で舞い上がってしまい、カットラインに遠く及ばず 予選落ちした。
「セッティングも、普段とはまるで違う。グリーンの速さなどにも慣れず、プロの厳 しさを嫌というほど味わいました」と振り返る。
ただ「ガムシャラに川奈を攻めた」6年前。 ホームコースの恐さを知り尽くした今は「その次のショットのことまで考えて攻める ゴルフ」が、気負いになく出来つつあることが、嬉しい。
「ここまで成長できたのも、すべては川奈のおかげ。ここで結果を出すことは、育て てくれたコースへの恩返しでもありますから」。 先月、結婚したばかり。8月にはパパになる谷古宇が、地元の声援を一身に浴びて、 さらなる飛躍をもくろむ。

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