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2015年度の日本プロゴルフ殿堂を発表

日本のプロゴルフ界に偉大な功績を残し、多くの人々に感動を与えた先人に感謝と敬意をあらわそうと2012年から始まった「日本プロゴルフ殿堂」は12月14日に、4回目の殿堂入りメンバーを発表した。

今年はレジェンド部門として、故・橘田規(きったただし)氏と、杉本英世氏、プレーヤー部門からはツアー通算45勝、3度の賞金女王に輝いた女子プロの大迫たつ子氏が、選出された。

25歳で日本初の留学生プロとして米国に渡った橘田氏は、その際に学んだ水平打法を日本に持ち込み、小柄な日本人でも飛距離を出せるスイングとして、一世を風靡したことでも知られる。
トーナメントでは日本プロ、日本オープン、日本プロマッチプレーの3冠を達成したほか、関西プロ、関西オープンなど主要タイトルをほぼ手中に。1961年から5年連続でワールドカップの日本代表、1971年には2年連続で全英オープン出場も果たしている。

また、杉本氏は“ビッグスギ”の愛称でも親しまれ、和製ビッグ3の一員として多くのファンをトーナメントに釘付けにした実績が高く評価された。

高校時代には、柔道を始めて8ヶ月で黒帯。プロ野球からの誘いもあったそうだ。恵まれた身体能力を、ゴルフ界で存分に生かすことになるきっかけは、地元静岡県・川奈でのキャディアルバイト時代。
1952年に行われた日本オープンで、中村寅吉氏の優勝シーンを見て感動。
プロ入りを決意すると、180センチ近い長身を生かしてパワーゴルフの時代を拓き、1964年の日本オープンでいよいよ初優勝を飾った際には、その中村氏から、「もう俺の時代は終わった」と言わしめた逸話が残る。

日本選手初の米ツアーライセンスを獲得するなど、常に先駆けとして歩んできた功績は大きく、第一線を退いてからも、コース設計やトーナメントの解説、レッスン番組など幅広く活躍してきた杉本氏。

このたびの顕彰を受けて「これからの若い人はもっともっと世界に出て行ってもらいたい。そのために役立つことがあれば、貢献していきたい」と次世代への選手たちへの期待とメッセージを寄せられた。

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