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東建ホームメイトカップ 2015

祝・予選突破! 片岡大育(かたおかだいすけ)が2位タイに

後ろ姿でごめんなさい! 身長174センチの伊能さんとのコンビネーションもばっちりだ、片岡!
美人キャディとの二人三脚も足並み軽く。プロ9年目の片岡が、強い風の中で69で回って順位を上げてきた。後半の7番では、バンカーから迷いながら打ってボギーを打った。すぐにかたわらから、力強い声がする。「風の中のラウンドで迷いは禁物。決めたらしっかり振り切っていこう」と諭され、素直にうなずく。

続く8番では、さっそく息もぴったり。176ヤードの2打目は打ち合わせも入念に、4番アイアンでピン4メートルにつけて取り返した。

今季、片岡の熱烈(?!)ラブコールで、タッグを組むことになったのは、この道12年のベテランだ。プロキャディの伊能恵子さんは、岡本綾子プロをアシストした経験を持つ。

男女合わせてツアー8勝のキャリアと、リンパマッサージ師の資格を持つ敏腕で、何より祖先があの伊能忠敬(いのうただたか)。全国行脚で史上初の日本地図を完成させた、江戸時代の偉大な測量家の末裔である。
それだけにピンまでの距離計算だって、お手のものなのだ。

将来設計もあり、5年前にキャディ業をセーブしていた伊能さんを再び、ツアーの舞台に引っ張り上げたのが片岡だ。昨年はアジアンツアーを含めて数試合で担いでもらった際に、その仕事ぶりに惚れ込み、今季の専属契約を申し出た。
「老体に鞭打たせるの?!」と冗談交じり渋る伊能さんを説き伏せて実現した最強タッグに、悲願のツアー初Vの期待がかかる。

このジャパンゴルフツアー開幕戦は「風がぐるぐる回り出すと手に負えない。これまで出場4試合で「予選通過した試しがない」という苦手な多度で、今年は2位タイでの決勝ラウンド進出。

「予選はクリアしたかった」と、それどころか開幕戦からV争いに加わって、「伊能さんはコースをよく知っているから。頼り切って、落ち着いてやれた」と感謝しきりで、週末こそますます足並み揃えて歩いていく。

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