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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2018

小平智が18番で入りかけ!!

愛妻の目の前で、この日最後に魅せた。小平が、大会は今年55回の長い歴史を29年ぶりに、塗り替える寸前だった。誰より興奮して小躍りしたのはそばで見ていた石川だった。
最難関の18番パー3。
「ここで、ホールインワンをした選手はテレビでも、現場でも見たことない!!」。
かく石川は、先に右下6メートルに乗せたのにも負けじと、小平の3Iのティショットは入りかけ。
ピン手前1メートルに着弾したボールはカップの右回りをなめた。
仮に18番のホールインワンなら98年の35回大会で、エレラが達成して以来、史上2人目の快挙だった。
しかも今季米ツアーで、史上5人目の日本人Vの真骨頂は、これだけでは終わらなかった。
左の奥1.5メートルのバーディチャンスに、石川が今度は冗談を交えて、悲鳴を上げた。
「入ってなかったら、ティグラウンドまで行ってましたよ!」。
それほど強気のパットは「カップの左端に打てば曲がらずに入るだろう、と。思って打ったら切れて、右端から入ったのでちょっと焦った」。
このシーズン最後の頂上決戦は、これまで6度出場してこの最終ホールのバーディは、これが自身初。
「パーを獲ろうという気もなかった。入ってくれと思った」とこの日は妻の美保さんの声援を受けて、恐怖の最終ホールも最後まで攻めきった。

今年4月のRBCヘリテージを制して乗り込んだ米ツアーは「日本では、優勝争いできているゴルフも、30〜40位くらいになってしまう」。
誰もが悲鳴を上げる東京よみうりの高速グリーンでも、「このぐらいのセッティングなら、向こうは8〜9アンダーを出す選手もいる。自分ももう少し伸ばせたと思う」と、初日の66にも飽き足らずに、米仕込のゴルフと生来の負けん気で、さらなる上昇を誓った。
「日本とアメリカではレベルが全然違うので。その錯覚で、自分の調子が悪いと思いたくない。そこからスキルを上げて、頑張りたい」。
来季は、米オーランドを拠点に置くと決めた。
昨年は優作に、逆転の賞金王を許した。
因縁の舞台で今年こそ、最後まで攻めきり来季、2年目の飛躍につなげる。

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