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サトウ食品NST新潟オープンゴルフ選手権競技 2003

『明日のファイナルは世界新で金メダル!』7年ぶりの優勝を狙う加瀬秀樹

今年、不振が続いている加瀬。成績アップのために、「良いと思ったものはなんでも取り入れる」と今週、持ち出したのが、7年前のアイアンセットだ。
米ツアーに本格参戦を果たした97年に使っていたモデル。これを、自宅の倉庫から引っ張り出してきた。長い年月を経てもはやシャフトにはカビが生え、やや、金属疲 労気味になってしまっていたのも気になったが、それでも「気分転換に」とバッグに 入れてきた。ドライバーは、メーカーから新しく出来上がってきたモデル。加えて、 パターは5月から使い始めた長尺だ。「すべてにおいて、手探り状態だけど、今日は 大きなピンチはなかったし、ボチボチ、噛み合ってきたってとこかな」7年ぶりの優 勝にむけ準備は万端だ。
この日3日目は、4番でバーディチャンスがカップに蹴られたり、前半でいくつかチャンスを外してストレスのたまる展開だったが、「とりあえず、今日はセミフィアナ ル。我慢していればいずれ来る」と耐えて通算13アンダーで首位の座をキープした。
加瀬のいちばん新しい優勝は、96年の日経カップだった。当時、長男の哲弘君は1 歳。「“そんなの、僕覚えてないよ”って冷たく言われちゃうんだよなあ・・・」とせ つない表情を浮かべる加瀬。それでも、最近、ゴルフに親しむようになった哲弘君 は、父親が上位にくれば手を叩いて大喜びしてくれる。「今日も、きっと会場に来て いたら、スコアボード見て、喜んでくれたろうなあ」と目尻を下げた秀樹パパ。「明 日は、もっと頑張らないとね!」と息子の笑顔を思い浮かべることで、気合いを入れ 直した。
そんな加瀬の究極の目標は、水泳男子平泳ぎの北島康介選手だ。世界新で金メダルを取った北島選手は100%有言実行型。「でも俺はまだ、有言実行率0%だからね。今 日のところは日本新を更新。明日の“ファイナル”は俺も世界新を出して優勝だよ !」と気炎をあげていた。

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