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ブリヂストンオープン 2008

井上信「ここでの優勝が、一番の目標です!」

一般のギャラリーに解放されたこの日水曜日の練習ラウンド。最終18番ホールを終了するなり、たちまちファンに囲まれた。

ひとりの女性に「私、プロと同じマンションに住んでいるのよ!」と言われて苦笑い。

デビュー当時から、ここ袖ヶ浦カンツリークラブ所属で、自宅は車でわずか5分。
最近では、道を歩いていても声をかけられるようになった。
「あなた、袖ヶ浦さんのプロよねえ?!」。
言われて照れ笑いで頷く。

認知度を一気に高めたのは、2週前のキヤノンオープンだ。
優勝賞金4000万円のビッグトーナメントで4年ぶりのツアー通算2勝目は、史上3人目のマンデートーナメントから初優勝をあげた2004年のABCチャンピオンシップと同じくらい、インパクトは大だった。

毎年、所属コースで開催される今週のブリヂストンオープンは、「どの試合より勝ちたい大会」。
しかし会う人会う人が知り合いという環境下で「期待のこもった視線にいたたまれなくなってしまうことがしょっちゅうで・・・」。

練習場で「マコは今週もいっぱい稼ぐんだろうねえ」と、横尾要に言われてブンブンと首を振る。
勝手知ったる自分の庭だからこそ感じる重圧。

しかも先週は徹底的に打ちのめされた。
難コースの古賀で初日13位タイとまずまずのスタートを切りながら、2日目の13番パー3で「やっちゃいけないミスをした」。
OBを打ってダブルボギーに、「なんとか取り返そうとして、ますます罠にはまった。最後の7ホールでなんと、7オーバーですよ」と、ため息を吐く。

どうにか予選通過はしたものの結局最終日は45位タイに、「もう再起不能ですよ」と、苦笑した。

とは言いつつも、切り替えの速さが持ち味だ。
ひとたび勢いづいたら、その気になる性格もまたプラス。
それに2005年に4位、2005年に7位、そして昨年は12位と過去3年で上位争いをしていることも好材料だ。

「まあ、先週はもう終ったこと。今年こそここで一番上にいられるよう頑張ります!」と、所属プロが改めて気合いを入れた。

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