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中日クラウンズ 2016

片岡大育は涙の2位

決着直後は笑顔でキョンテを祝福できた片岡だったが・・・
賞金王との一騎打ちにも、一度は勝機を掴んだ。鬼は確かに強かったが、敗因はそこではなかった。あと一歩で、自らみすみす手放した。悔しくて、涙が出た。「17番が痛かった」。

15番で、9番に続くこの日2度目のチップイン。奥のラフから左足下がりの大ピンチを直接入れて、なんとバーディで切り抜けた。続く16番は2メートルのスライスラインを沈めて連続バーディで、庚泰 (キョンテ)と2打差。

王冠トロフィーに、一度は片手が届いた。次の瞬間、するりと逃げた。
17番は175ヤードのパー3。「7番アイアンで、すごくかぶってしまった。最後に自分の悪いくせが出てしまった」。左に曲げたティショットは、池沿いのカート道を転がって、林の向こうへ。木の間を抜いたリカバリーの2打目は、向こう側のバンカーに埋もれた。

へり近くから窮屈な姿勢で打った3打目も、寄せきれなかった。
「まさかのダボ」で、並ばれた。和合の洗礼を受けた。

プレーオフの1ホール目は、1.5メートルのパーパットも逃した。
「相手はキョンテさんなんで。必死で食らいついていった」と、鬼の強さに立ち向かい、土壇場で奪った2打のリードも、自らあっさりふいにした、自分が悔しい。
「仕方ない」と、涙を拭いた。
ツアーは2週間の空き週を経て、次は連覇がかかる関西オープン。
「またしっかり練習して頑張ります」と前を向いた。

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