記事
東建ホームメイトカップ 2021
「もう若手じゃない」29歳の木下稜介が、開幕V作戦
3日目は中止となった。
つかの間の小休止。
プロ8年目の木下稜介は、宿でひとり策を練る。
前日16日、雨中の2日目は、3番のチップインを挟んで3連続バーディを奪うなど、「68」。
「雨風は、苦手ではない。風の日は、スイングで抑えて低い球を打つ。雨の時は、あまり大振りせずコンパクトに。ライン出しをして行くのは得意なので。予選ラウンドはいい状態で終えられた」。
ただ、第2ラウンド最後のボギーは痛かった。
18番でピンまで15メートルを3パット。
「最後もったいないのが悔しかった。もうちょっと、貯金を持って決勝ラウンドに行きたかった」と、新人の金谷に首位を奪われた。
さらに1差の3位には、アマの中島啓太さん。
昨年11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」でも共に、最終日最終組を戦ったスター候補だ。
「ツアーで常に上位に来て凄いと思う。若手がどんどん出てきて…」と、ふと我に返って「僕は今年、30歳になるんですが…。20代最後の年。もう若手ではないですが」と、苦笑いを浮かべて「刺激になります。若手選手に負けないように」。
目標は、彼らを蹴散らす開幕戦V。
「決勝ラウンドもたくさんバーディをとって、初優勝ができればいい」。
前日初日の首位獲りには早々に、応援のメッセージがたくさん届いた。
だが「僕自身は意識せず。考えすぎると緊張してしまう。考えすぎずにできればいい」。決戦を前に静かに自分を戒めた。