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SMBCシンガポールオープン 2020
最終日は金が銅を追う構図
この日の第3ラウンドで驚異の62。ボギーなしの9バーディで通算17アンダー、3打差首位に躍り出たのはリオで銅のマット・クーチャー。
2番、15番に続いてこの日3度目の連続バーディは、最終18番。カップにほぼ背を向けて打つような、超フックラインの長い、長いイーグルトライは大きな曲線で、みるみるカップに近づき入りかけ。
タップインのバーディで、会場をどっと沸かせた。
「素晴らしいコース、素晴らしい街。本当に楽しんでいる」と、自身初のシンガポールを味わい尽くして、このまま今年初Vまでさらう勢い。
「日本にもぜひ行きたい」。
1位のケプカを筆頭に、アメリカ勢が上位にひしめく世界ランクでクーチャ―は、現在13番目の22位。各国・地域で最大4枠の代表入りにはまだ遠くとも、7月の東京行きを諦めるにはまだ早い。
そして追うローズ。リオ大会の金メダリストはこの日、同組で回ったクーチャ―のあまりのゴルフに、自身のプレーがかすんで感じたようだが「最後は良い形でフィニッシュしなければならないと思っていた」と、18番の連続バーディで、どうにか一矢報いた。
「68」でまとめて、通算11アンダーはクーチャ―と6差6位。
捕らえるのは容易ではないが「明日もしかしたらクーチャーのように62で回れるかもしれない。まだどうなるかはわからない」。
自国イギリスでは1番手の世界ランク9位が虎視眈々。
役者は金、銅だけではない。
大会史上2人目の連覇を狙う昨年覇者は、3打差の2位タイ。
昨年大会は、ポール・ケーシーを2打差で下したジャズ・ジェーンワタナノンド。
「去年もワールドクラスの選手と争い優勝することができた。明日もクーチャ―と一緒にプレーするのが楽しみ。彼が、明日どのようなプレーをするか」。昨季、アジアの賞金王の胸躍る。
またジャズと通算14アンダーで、肩を並べるミゲル・タブエナも、4年前にフィリピン代表をつとめた実力者。
強豪揃いのリーダーボードをにらむ日本勢には8位タイに木下稜介、通算6アンダーの10位タイには大槻智春、堀川未来夢、星野陸也ら。
「追いつくには明日、12アンダーくらい出さないといけない」(星野)。
石川遼は、通算1オーバーの46位タイと伸び悩んだ。
「アイアンショットの精度がだめで、チャンスにつけられなかった。いい流れに乗れずに苦しかった。明日、修正できれば」と、最終日も巻き返しにもがく。
なお、有資格者をのぞく12位タイまでの上位4人には7月16日ー19日に英ロイヤルセントジョージズで行われる全英オープンの出場権が与えられる。