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2020新顔シリーズ / 坂本雄介「豪打とファンサービスをお約束」

豪打が自慢の坂本です©JGTOimages
3人目にご紹介する新顔は、なんといっても豪打が魅力。先月の『ゴルフパートナーエキシビショントーナメント』で2日目の最終日に、同組で回った勝者の関藤直熙(せきとうなおき)も、「坂本選手が飛ぶので、自分もいつもより振りがちでした」と、多少ならずも意識しながらのプレーだったことを、認めている。

「振ったら330ヤードくらいは行きますよ!」とは本人談。

仲間もうらやむ飛距離は、実はケガの功名だった。
中学時に腰部分をはく離骨折。「お医者さんには『骨がめくれ上がっていて、完治することはないでしょう』と」。厳しい宣告を受けても、「自分にゴルフを諦める選択肢はなかった」と治療を兼ねて、不屈の筋トレを始めたところ、53キロからあれよと10キロの体重増。プロ3年目の今は、さらに増やして75キロある。

肉体改造を成功させたかわりに「飛ぶが曲がる」という弊害も当時は起きたが、試行錯誤を重ねて今ではドライバーが一番の武器と自覚できるまでに成長。

ファイナルQTランク8位の資格で挑む今季、コロナ禍で試合ができない時間を「ある意味、長いオフ」と、見立てて週3のトレーニングと、クラブ調整にたっぷりと充てることで、自慢の飛距離に磨きをかける。

4歳でクラブを握り、本格的にゴルフを始めた小5の頃からティーチングプロに師事。基礎を学んだ。
地元・埼玉栄高校2年の15年にはプロに交じって地区競技の埼玉オープンで優勝。東北福祉大に進み、OBの松山英樹が一時帰国した折には学内練習で、アプローチを教わるなど、恵まれた環境にはあったが「少しでも早くツアーで活躍したい」と、2年で中退。
18年5月にプロ転向した。

ジュニア時代に丸山茂樹が主催する試合で優勝した縁で、今も時々、指導を仰ぐ。
昨夏は、JGTO理事でツアー1勝の田島創志にもアドバイスを受ける機会があり、パターをピンタイプにチェンジしたことも飛躍の鍵に。
課題の小技も伸び盛りだ。

いまだ男子ゴルフは先行きが見えない間に、開幕した女子ツアー。改めて、女子人気の高さに坂本も脱帽しつつ、「迫力や、魅力を感じてもらえるのはきっと男子のほう。再開して、会場でも見ていただけるようになったらぜひ僕にも声をかけてください。全力でお応えします!」。
豪打と共に、女子に負けないファンサービスをお約束。

レギュラー昇格を目指してスタートさせるはずだった大事な初年度が、新型コロナウィルスで削られていく。
「どの業界の方々もそうだと思いますが、僕らプロゴルファーもいまだ職場を失った状態。苦しいですが、本当に、これは誰が悪いわけでもない」とうつむかない。
「今はとにかく、これ以上広がらないように。気持ちひとつで感染予防につとめる時期。JGTOでも力を合わせて乗り切れればいいなと思います」と、前を向く。

コースで貫くサングラスは、度付き。左目の視力が極端に悪く、といってアレルギー体質で、コンタクトレンズが受け付けずにプレー中も手放せないが、素顔は掲載写真の最下段と、プロフィール写真でチェック!
22歳の新顔、坂本雄介。ぜひ、お見知りおきを!

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  • JGTO共催ゴルフパートナーエキシビショントーナメントでは関藤(左)と優勝争いの末に10位に入りました
  • サングラスなしの素顔はこんな感じ(左)。優勝した関藤選手(右)はパットが凄く入ってました。僕もがんばらないと!

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