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48位に終わった稲森佑貴は「のみこまれた」(WGCワークディ選手権)
いよいよ最終ラウンドで同組に当たったのは驚異の飛ばし屋、デシャンボー。
「完全なる圧倒的な飛距離。のみこまれて、自分のゴルフが全然できなかった」と、嘆いた。
「セカンドショットでほぼほぼウェッジ。600ヤードのホールも9Iか、ウェッジで打っていた。かたや僕はスプーンなんで…。感覚がおかしくなりそうでした」。
異次元に惑い続けたが、4日間ワーストの「78」を叩いたこの日のラウンドについては、「それを言い訳にはしない。プレーの内容は、忘れたいくらいですが…」と、苦笑し「今日は朝から調子が悪く、案の定、ショットもパットもすべてがだめでした」と、反省した。
”6年連続”曲げないショットも、歯が立たなかった。
グリーン上では再三カップに蹴られた。
この日は序盤で3つのボギーが先行し、バーディが獲れたのはアプローチでチャンスを作った13番だけ。
「昨日まで耐えていた部分がいきなり崩壊してしまった」と、最後の18番も2打目を池に入れ、7番に続く2つ目のダブルボギーに終わった。
通算3オーバーの48位タイという結果に「今日はほぼほぼミス。それを課題にもう1回見直すしかない。練習しかない」。
帰って、2週間の隔離の間のやるべきリストの中には収穫も。
大会2日目はボギーなしの4アンダーで回れた。
「1日でもアンダーパーで回ることはできて、初めてのコースにしては、いいゴルフができていた。あのイメージを持って帰る」と、コロナ禍の遠征みやげもできた。
23日の火曜日には、衝撃のニュースを現地で聞いた。
最終日には、自動車事故で重傷を負ったウッズの早期の回復を祈り、赤×黒のタイガーカラーでプレーした選手もいた。
稲森は、あいにく同色の持ち合わせがなかったが、せめて気持ちを寄せようと、ピンクのウェアを着用。
改めて、「1日でも早く回復して、また素晴らしいプレーを見せて欲しい」との願いを置いて、帰国の途についた。
松山英樹は最終日に2オーバーの「74」を叩いて通算8アンダーの15位タイ。
2020年のJGT賞金ランク2位のチャン・キムは通算3アンダーの35位タイで終えた。
優勝は、通算18アンダーでコリン・モリカワ。
また、同週開催の米ツアー「プエルトリコ・オープン」に出場した小平智は、通算5アンダーの49位タイ。
南アフリカのブランデン・グレースが通算19アンダーで優勝した。