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アジアパシフィックダイヤモンドカップゴルフ 2021
ミッキーがプロデュース。リッキーの勝者の儀式
圧勝の帰還を、18番で待ち構えていた阿久津未来也(あくつ・みきや)は星野陸也(ほしの・りくや)の大学先輩。
消毒済みのペットボトルの栓を抜き、「リッキー、行くよ!」と、水シャワー。「おめでとう!」と祝福。
「頑張って、行って来い!」。
このあと「全米プロ」に発つ後輩を、羨望を持って見送った。
オフもよく、星野に誘われラウンドする。
今年も1月に、対戦した。
その時も、星野は「今年は3勝して、アメリカに行きます」と、宣言していたという。
年間3勝以上で、4年シードが得られる。
「PGAツアーに挑戦するために、リクヤはずっとそれを目指していて。彼ならやるだろうな、とは思ってはいましたけど、本当に実現するのが凄い」。
今年は、阿久津の本格参戦の初年。
「最近は、すごく貫禄も出てきて。今日も堂々とプレーしていた」と、後輩の成長を間近に見て改めて感心。
でも、普段は変わらず人懐こくて、ちょっぴり天然。
「そんなところは学生時代とちっとも変わらず、それもまたいい」と、後輩の人柄にも目を細めて、「せっかく一緒にプレーできることになったのに。アメリカに行っちゃったら寂しいのはある」と、ロスを懸念しながら、「彼ならアメリカでも必ず通用する。頑張って欲しいです」。
2つ下の活躍を励みに、阿久津も最終日に健闘した。
「オールパー」で耐えて迎えた14番パー3は「ティショットがとんでもなく林へ。絶望的」という状況から、ピン4メートルに乗せると「奇跡的なパーセーブ」で、こらえた。
15、16、18番と、上りの3バーディにつなげてボギーなしの「69」。7位タイで今季2度目のトップ10に入った。
「このコースは大学2年の時に試合で回って以来。難しいイメージがこびりついていましたけど、ノーボギーでまわれたのは今後につながる」。
星野は、帰国後2週間の隔離を見越して、次週「全米プロ」のあとも、アメリカに居残る決意をしながら、6月3日ー6日の星野の地元、茨城県でのJGTO主催競技「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」に出られないことを、とても残念がっていたそうだ。
「だからみきやさん、僕の分も頑張ってくださいね、と」。
日米で、朗報を交換できるといい。