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マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2019
ウッズ仕込みの猛チャージ。小平智が2打差3位に
1イーグル、8バーディの「62」は、ここABCGCのコースレコードタイ記録。
自身の最小スコアにも並ぶ好スコアで、前日の33位タイから一気にV戦線に名乗りを挙げた。
アウトの1組目から出た小平は、早々に追撃開始。スタートの1番は、ティショットを右に曲げ、2打目は木に阻まれたがひるまなかった。「右に出しても左に出しても木に当たる」と、目前のわずかな2メートルの隙間を狙った。PWを振りぬき右4メートルのバーディ発進。
2番で連続バーディを奪い、4番から3連続。前半最後の9番では12メートルの長い距離も決まった。
「ドライバーがよかったし、アイアンショットもついてくれた」。先週、「家から引っ張り出してきた」というツノ型パターもよく入った。
一気に6つ縮めて突入した後半も、勢いは止まらなかった。
15番では265ヤードの2打目を3Wで4メートルに乗せてイーグル。
17番では8メートルのバーディも決まった。
この時点でついに首位に並ぶと最後、池越えの18番パー5も攻めて2オン2パットの連続バーディ締め。
首位と2打差の3位に浮上して「絶対に優勝してアメリカに戻る」。強い意志がみなぎった。
予選通過がかかった前日の2日目は、スタートから3連続ボギーを打った。だがそこから怒涛のバーディラッシュで一気に15打縮めるゴルフは先週の”偉業”を彷彿させた。
「ZOZOチャンピオンシップ」でやはり、初日スタートの3連続ボギーから1日9個のバーディで首位発進し、最後は歴代最多の82勝で締めくくったタイガー・ウッズ。
「先週、それを目の当たりにした」。
第1、2Rで、ウッズと自身初の同組ラウンドという、またとない好機。目に焼き付いた。
「諦めないで、集中してバーディを獲る姿。タイガーは、そこから絶対に崩れなかった。見習わなきゃいけない」と、自身に課した。
「自分でタイガーみたいとは言わないが、自分も昨日の3連続ボギーから、このスコアはタイガーのおかげ。スイッチが入った。いい薬になった」。
昨年の「RBCヘリテージ」で、日本勢5人目の米初制覇。
2週前の
日本オープンから国内での2戦が済んだら、2シーズン目の”主戦場”に戻るつもりだったが、きゅうきょ予定を変更。
「先週からすごくイメージがよかったし、世界の選手と回ってリズムとか良くなった。その感覚をもっと確実なものにしたい」。
慣れ親しんだ日本で好調を固めてから、再渡米することにしたという。
エントリー締め切りのギリギリで、2年ぶりの出場を決めた今大会は、優勝こそまだないが一昨年は初日を首位で飛び出し5位に。
「このコースはグリーンも速いし、すごい好き。今週は優勝するために残ったし、そこしか見ていない」。
ウッズばりの猛追で急上昇して、有言実行のV争い。
「やるからには負けたくない」。
国内では13年の初Vから、毎年勝ち星を重ねて昨年12月のシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で、通算7勝。
最後もウッズみたいに、劇的V8で華々しく決める。