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ダンロップ・スリクソン福島オープンゴルフトーナメント 2019

星野VS秋吉。願ってもないV争いの主役は?!

星野(左)は新人キャディ研修中の小沼さん(右)と最終日も一生懸命歩き抜く!
主催者には願ってもない最終日となりそうだ。3日目にしてワン、ツーで抜け出したのは2人の契約プロ。
2勝目を狙う単独首位の星野陸也。
秋吉翔太は、2打差の2位から連覇を目指す。

ホールアウト後に揃ってファンサービスのヒーローインタビューに臨んだ。コースと好相性を誇る秋吉は「ノンプレッシャーで、どこからでもピンに寄っていく」と、豪語した。
「明日はバチバチで行こう」と、けん制した。
「…怖いですね〜」と188センチの長身を縮めた星野。
6つ上の先輩プロに怯えてみせたが、こちらも負けるつもりはさらさらない。

朝から雨に降られて最初、伸び悩んだこの日3日目。
「濡れたベント芝の対応に戸惑った」と、1番でボギー。
9番では、ワンオン狙いの1打目を池ポチャ。
それでも渾身のパーで切り替えた後半。
「今日は20アンダーまで行く」と、12番から4連続バーディを奪った。
最後バーディ締めの「30」で、狙い通りに頭ひとつ抜け出した。

ホストVを狙うプロと、地元初Vに挑む"新人キャディ"のコンビだ。
茨城県の水城高校で3年間、星野と同じクラスだった小沼泰成さんは大会の地元、ここ福島県のいわき市出身。

野球部だったが星野の影響で、ゴルフに目覚めてベストスコアは71。
地元で一度就職したが、「やっぱりゴルフにかかわる仕事がしたい」。
プロキャディを目指して昨年、脱サラ。
新人生をスタートさせたばかりだ。

転身を迷った時は、星野に真っ先に相談した。
ついに、今春のツアー外競技「千葉オープン」で、初タッグに挑んだ。
優勝した石川遼と初日の同組に、緊張しすぎた小沼さんは星野に小声で「お腹が痛い…」。
あの経験を踏まえてバッグに下痢止め薬をしのばせ「今週は大丈夫!」。星野は「同級生なので、言いたいことが言える。リラックスして回れる」と、2度目のコンビネーションは上々だ。

星野か、はたまた秋吉か。下位には強豪もひしめく。
「誰かスリクソンのプロが勝てればいい」と、星野。
「そして最後は僕が勝てれば。30アンダーで優勝できたら最高」。
ツアー最多アンダー記録(※)による豪快な2勝目を恩人らに献上してみせる。

※ツアーの最多アンダーパーは2014年の「トーシントーナメントinセントラル」でIHホが記録した「28」

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