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星野プロ 畑岡プロへ「大輪の花を咲かせて」「金メダルを獲ってください」宍戸からエール(東京2020)7月28日

宍戸から霞ヶ関に届け…!!上段左端が星野、右端にいるのが当時4年の鯉渕くんです©JGTOimages

29日に開幕を控えて、男子ゴルフの”聖地”が沸いている。

茨城県・笠間市は、JGTO主催のタイトル戦「日本ゴルフツアー選手権」が行われる「宍戸(ししど)ヒルズカントリークラブ」の地元。

同市出身の星野陸也と畑岡奈紗さんの自宅は車でわずか10分前後。ジュニア期から練習を重ねてきた2人のホームコースだ。

プロ転向から今も、オフにはきまって星野が畑岡さんを誘い、ラウンドするのが恒例になっており、この正月にも仲良く姿を見せた。

そのころ畑岡さんは、すでに日本のエースに君臨していたが、星野はまだ世界ランキングで100番内にも入っておらず、代表入りにも程遠いと思われていた。

それが、6月の選考締め切り直前に、怒涛の追い上げを見せて逆転。宍戸から、いきなり2人も五輪選手が誕生したのである。

「2人のたゆまぬ努力とご家族の支えがあってのこと」と、同コースの草野通朗・総支配人も感慨深い。
「出場枠4人のうち2人が笠間市出身という事は、地元にとっても非常に誇らしいです」と、快挙を喜ぶ。

同コースを運営する森ビルとJGTOでは、「日本ゴルフツアー選手権」の開催当初から、初心者用具「スナッグゴルフ」を近隣小学校に寄贈し、普及につとめてきた。
2003年からは、期間中に合わせて同コースで小学校大会を開催。畑岡さんも同市の岩間第二小学校でエースとして活動後、ゴルフに転身した。
その後の急成長は、言うまでもない。

星野もたびたび大会を観戦し、水戸市の水城高校時から同コースを練習場とした。

「環境も恵まれていました。大会を通して子どもの頃からトッププロの打球音を聞き、真剣勝負を見る事が出来ました。また、笠間では大会と地域が一体となり、青少年育成プログラムもつくられました。その中で人間力を高められたことも大きかったと思います」と、草野さんは目を細める。

星野と畑岡さんが、2014年と15年の国体で、県代表として揃って大活躍してくれた時も、感激されたそうだ。
宍戸で生まれ、育った2人が今度はオリンピックの大舞台に立つ。
「日本代表として、大輪の花を咲かせてほしいです」と、草野さん。応援の言葉に力がこもる。

笠間の子どもたちにはなおさらだ。
星野は同市の北川根小学校に4年生まで通った。
6年生の鯉渕結音(こいぶち・ゆいと)くんは、出身OBの星野と初めて会った2年前を、今もよく覚えている。

「日本ゴルフツアー選手権」の最終日に、プロがスナッグゴルフの出場児童と1番ティを歩く手つなぎ入場で、星野らと一緒に行進。
そのあと、チームメイトと1番ティの特等席で豪打を観戦した。
「すごく背が高くてショットは飛ぶし、パットも上手。両方上手なんて凄い」と、感激した鯉渕くんは「すぐに星野プロのファンになった」という。

星野が代表に決定した時は、鯉渕くんも歓喜した。
「オリンピックで金メダルを獲ってください!! 応援しています」と、先輩への期待は大きく、「笠間から2人もオリンピック選手が出るなんて本当に凄い」と、友達の間でも話題沸騰中。

岩間第二小スナッグゴルフ部キャプテンの渡引誉尊(わたひき・ほだか)くん(6年)は、「小学校の大先輩なので、本当に嬉しかった」と、畑岡さんの代表入りを喜ぶ。

渡引くんのお父さんによると、校舎には横断幕がかかるなど、全校あげて大盛り上がりだそうだ。
部員のほぼ全員が「好きな選手」に畑岡さんを挙げて応援する。渡引くんは「奈紗プロの笑顔が好き」という。

「でも、奈紗プロにはまだ会ったことがない」。
当初は8月4日に開幕する女子ゴルフの最終日に、市内小学校スナッグゴルフ部の全キャプテンを集めて観戦ツアーが計画されており、五輪会場での初対面を楽しみにしていたそうだが残念ながら、無観客開催でとりやめになった。

落胆は、相当なものだったと思うが「テレビで応援します!」と、渡引くん。
「オリンピックを楽しんで、金メダルを獲ってください!」と、畑岡さんにエール。
ちなみに、渡引くんの将来の夢はプロゴルファー……、ではなくて、「プロゴルファーのみなさんを支える職業につくこと」なのだそうだ。

  • 宍戸のスナッグゴルフ茨城県予選会で、あどけなくも真剣にプレーする小学時代の畑岡さんの写真が残っている。可愛い…。

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