2人共に飛躍のルーキーシーズンとなったわけだが片岡は、1位になった「平均パット賞」について「ショットがへたくそだった、ってことですよね…?」と、6日の授賞式もちょっぴり居心地悪そうだった。
今季、片岡が「平均1.7349ストローク」を記録した「平均パット数」は「パーオンホールのパット数」÷「パーオンホール数」で算出されるため、片岡のいうように「ショットがへたくそだから(平均パットで1位)」とはならない。
それでも、ついそう言いたくなるほどに、今年はほぼ、年間通じてショットが思うように打てずに悔しい思いをしたようだ。
5月の選手会主催大会「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」で初優勝を飾ったまではまだ良かったがその後、けっこう深刻な不振に陥ったらしい。
夏ごろは特に「右に左に、ボールが視界から消えます」と悩んでいたが、2位タイ2回を含む4度のトップ5入りにはパットの恩恵も、大いにあったと思う。
でも、11月の「ダンロップフェニックス」ではチャン・キムと並んで入った最終ホールでティショットを左の林に入れて1差で敗れるなど決定打に欠き、目標の年内2勝目には、ついに届かなかった。
平均パット1位の初受賞を打ち消すほどショットの悔恨が、今も脳裏にくっきりある。
「優勝争いはできても、いろいろ足りないものがあると分かってオフの課題がたくさんできました」と、反省を糧に、さっそく来季に向けた調整を始めている。
今季は片岡のほかに、いつも一緒に練習する同級生の大岩龍一(賞金ランク23位)と、古川雄大(ふるかわ・ゆうき、同30位)も初めてのレギュラー昇格を決めた。
特に、シーズン終盤戦はお互い「負けたくない」と火花を散らした結果、古川がシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に、滑り込みで出場。
3人揃って頂上決戦の舞台を踏むことができた。
その中でも片岡が唯一、勝者として立ったわけだが「大岩は飛ぶし、曲がらないし、爆発力もあるしすべてが上手い。古川も、見ていて羨ましいほどショットのコントロールが上手い」と、他の2人を絶賛。
「2人とも、来年はぱぱっと勝てちゃうと思う」と、断言した。
「そういう2人と、来年もまた一緒に戦えるのは心強い」といっそう刺激に、「来年の目標は賞金王。とりあえず、日本で一番になって、ますます自信をつけられたらいいな。そのために、オフもみっちり頑張ります!」。
今季の初優勝で、広く名前を知られるようになり、今年稀少な有観客試合でもお目当てにして来てくださるファンが多かった。
2022年は、同級生トリオでますます名前を売ろう。