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ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント! 2022
首位には6人。予選カットは5アンダー。大量スコアの大混戦で49歳の宮本は「足がもつれてます」
初日から伸ばし合いの展開が続き、2日目の首位スコアはすでに通算12アンダーに到達した。
予選カットスコアも通算5アンダーと、まれにみるロースコアに加えて、トップと予選通過者の差はわずかに6差。
大混戦のリーダーボードで首位タイには6人。
比嘉一貴(ひが・かずき)は2週連続優勝がかかる。
国内初戦から、3位→2位と好調を続ける星野陸也が地元・茨城で、今度こそ狙うのはツアー通算6勝目。
「昨日は雨が降り、グリーンが柔らかくなって、伸ばさないと置いて行かれる状況だった。今日も、食らいつけて良かった。地元で優勝したい」(星野)。
プロ10年目の出水田大二郎(いずみだ・だいじろう)は初日に好発進したチーム孔明の大将・小田孔明(おだ・こうめい)を、2差で出し抜き「負けたくない」と、ツアー2勝目を目指す。
古川雄大(ふるかわ・ゆうき)と、桂川有人(かつらがわ・ゆうと)は初優勝の期待がかかる。
古川は初日に「62」。前日の大量アンダーと比べて2日目の「68」は「明日に向かってポジティブになれる内容ではなかった」と少々、消化不良で戻ったが「なんとか優勝争いには絡めた。明日も優勝目指して頑張ります」。
見渡す限り20代。フレッシュな顔ぶれに紛れたのが49歳の宮本勝昌だ。

会場のPGM石岡ゴルフクラブは宮本がプロ転向した以前から、あまたの名勝負が開かれたが「初めて回ったときからなんて難しいコースなんだ、と。昔の石岡を知っているだけに、まさかカットラインが5アンダーの時代が来るとは夢にも思わない。予想もつかなかった。確実にレベルアップしている」。
首位で並ぶ若者たちの顔ぶれにも「異常にうまい子たちが増えた。ほーんとみんないいプレーをする」と、嘆息した。
「女子みたいにまだ知られてはいないけど、男子ももうこれからは、20代前半の選手たちが中心になっていくのは間違いない」と、断言。
このままいけば、優勝スコアも最多アンダー記録の「28」にも到達しそうな勢いだ。
「ここまで来たら、行って欲しい。PGAツアーみたいに9アンダー、8アンダー出す選手が何人も出てきて優勝争いしてほしい」と、なぜかどこか他人事。
「僕…? ないない。もちろん、その中にいられたらいいけれど。人生で20アンダーにも行ったことがないんだから」。
2差の9位タイには同い年の片山晋呉や、小田孔明もいるが「40代はここまで。3日目4日目は、疲れちゃって。向こう正面にはいるけどもう足が大変。もつれてる」。
冗談まじりに週末の離脱を匂わせたが、シニア入りを目前に控えた今年は「レギュラーとシニアの同一年優勝」を目標に掲げ、2019年の中日クラウンズ以来となる通算13勝目に虎視眈々。
欧州と日本、どっちが勝つかは延期。「とりあえず」今年は日本ツアーとして行われた新規大会の地元が、水城高校で3年間を過ごした茨城県というのもひとつ、気合が入る材料。
「石井先生に連絡しないと」。
49歳でもまだ教え子が頑張っている。それが恩師には、どれほどの喜びか。
