そして2013年大会の優勝者は金亨成。
なのに昨年最終日は金亨成の電話が鳴り止まなかった。
「2勝目、おめでとう、って。さすがだね~、って。いやいやいや…、僕出てませんけど、って…」。
日本ツアーは4勝を誇るが、2019年に賞金ランク90位でシード落ちを喫した。
昨年の今大会は、歴代覇者の出場資格があったが、痛恨のエントリーミス。
出場すらしていなかったのに、祝福を受けて困惑したが、後で互いのカタカナ表記を見て納得した。
金成玹は「キムソンヒョン」。
金亨成は「キムヒョンソン」。
ソンとヒョンが入れ替わっただけで「似てるんですね~。だからみなさん間違えて僕に…」と、思い出し笑い。
2009年から日本ツアーに加わり、特に女性ファンからの人気が高かったヒョンソンも、コロナ禍の間に42歳になった。
ソンヒョンとは何度か一緒に練習ラウンドをしたことがあるが、「どんどん体も大きくなって、凄く飛ぶ」と、20歳下の才能を高く評価。
昨年の今大会で日本ツアー初優勝を飾ったソンヒョンは、すぐに米二部のコーンフェリーツアーに渡り、あっさりと来季米ツアーの出場権も確保してしまった。
「いやぁ~、いいですね。若い子の活躍は」と、ソンヒョンの活躍を歓迎しながら42歳のヒョンソンも、負けられない。
「ソンヒョンはアメリカで頑張っているので今年は欠場しますけど、かわりに僕が優勝して、今度こそちゃんとお祝いされます」。
今季初出場の日本ツアーでヒョンソンのV宣言。
幻のままでは終わらせない。