プロ5年目の初勝利をにらむ安森一貴(やすもり・かずき)は、初日の「63」に続いてこの日は5バーディの「67」。
通算14アンダーまで伸ばして、依然2位と大差の単独トップを守った(午前終了時点)。
ボギーは、まだ初日の4番ひとつだけ。
「2日間パットがいい感じ。良い打ち出しができています」と、苦手を自負する9番パー4でも、「ドローヒッターなので打ちづらい」と、右の池を嫌がるあまりに3メートルのパーパットを残したが、あっけないほどさらっとしのいでターンした。
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自身初の単独首位に立った前日初日は、インスタグラムのコメントもパンパン。
「普段あまり来ないような友人とかも『すごいやん』とか送ってくれて。意外とみてくれているんだと。嬉しかった」と、力に変えた。
左打ちの祖父・貴昭さんを“鏡”に6歳からゴルフを始め、初ラウンドでいきなり100切りの「97」で回った逸材だ。
王子と呼ばれた大阪商業大付属高校時代は、ひょろりと痩身だったが、兵庫・西宮の関西学院大学進学後は食べて、鍛えて80キロ超。
20キロ増の体重と比例して当時より飛距離も、安定感も目に見えて増した。
この日は、シングルハンディの父・貴志さんが前日、同じ岡山県内で行われたパブリック選手権に出場したその足で観戦。
息子の2日連続の快打も、終わると会話もしないまま、「あれっ? そこらへんにいないですか。帰っちゃいましたかね・・・?」。
知らぬまに姿を消してしまった。
「父親もあまり熱くない。あっさりしてるんです」。
あまり物事に拘泥しないからっとした性格は、お父さん譲りか。
初優勝と、全英オープンの出場権にもさらにぐぐっと近づいたが「まだそこまで意識していません。まずは自分がやるべきことをやっていけば結果につながるはず。奢らず、謙虚に頑張りたい」と、王子由来の爽やかな笑顔を見せた⇒王子の由来
ちなみに、余談だが、1997年11月15日生まれは、2019年の全英女子オープンを制した岡山県出身の渋野日向子さんと同じ誕生日。
「そうなんですよ! 1年違いですが僕と同じって思ってました」。
王子も笑顔のシンデレラにあやかれ。