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ジャパンクリエイトチャレンジ in 福岡雷山 2023

生源寺龍憲が3度目の正直!「やっと勝てました」

福岡県の福岡雷山ゴルフ倶楽部を舞台に行われた『ジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山』を制したのは生源寺龍憲。通算13アンダーで並んだ平本世中と服部雅也とのプレーオフを制して、嬉しいプロ初優勝を手にした。

 

「やっと勝てたという感じです」。

生源寺が「やっと」と表現するのは、今季の負け方に関係している。1度目は『JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP in FUKUI』で初日トップからのまさかの予選落ち。2回目は『太平洋クラブチャレンジ』で初日トップ、2日目も2位タイと好位置で最終日を迎えながら勝ちきれなかった。そして今回、やっとの思いで勝ち取った優勝は3度目の正直と言える勝利だったわけだ。

 

「今日は本当につらくて。パットがあまり決まっていなくて。9番もですが、14番でも3パットしてしまって。ちょっと厳しいかなと正直思っていたところで、15番、16番、17番とバーディがきてくれました。最後の18番を取って14(アンダー)で上がりたいと思っていたんですけど、最後はパーでしたね。スコアの認識はずっとしていました。(トップの古川くんが伸ばしていたので)ちょっと追いつけないかなと思って2位狙いに切り替えてはいたんですが、最終的に最後まで諦めずにやれてよかったです」。

 

プレーオフでは変な緊張とかはなく「絶対に勝てる」という強い思いでのぞんでいた。そういうふうに強く思えたのは、これまで勝ちきれなかった苦い経験を払拭したい思いに加えて、今季は優勝できる実力が備わっていると自信を持ってゴルフができているからだ。

18番パー5で行われたプレーオフ1ホール目。最初にティショットをしたのは生源寺。アドレナリンも出ていたのか、飛距離は330ヤードほど飛んでいた。そこからセカンドショットは左のバンカーに入れるものの、それを2mに寄せて、このホールただ一人のバーディを奪い、勝負を決した。

 

昨年12月からフィジカルを強化し、飛距離もアップ。ウィークポイントだった飛ばしに関してはクリアし、無理に飛ばしにいかなくてもよくなったことで、スイングの精度がアップした。ショットの精度の高さにはかなりの自信を持っている。また、コンディショニングにも力を入れていて、先週からの好調な感覚を継続して今週の試合にのぞんでいたことも勝因となった。

 

この日は9歳上のお姉さんと祖父母が山口県から応援に駆けつけてくれた。特に祖父は初めての応援とのことで最高のおじいちゃん孝行ができた。また、お姉さんの娘さんもプロを目指しているとのことで、最高の報告ができる喜びを噛み締めていた。この1勝をきっかけにさらにステップアップすることを期待したい。