地元栃木県内の高校生ゴルファーと、V争い中のプロによる夢の競演。
大会3日目の土曜日は、「プロに挑戦! いっぽんチャレンジ」。
3日目の実測134ヤードの8番パー3のニアピン勝負は、最終組から前5組に高校生が1人ずつ加わり、プロの最後にプロと同じティーイングエリアからティショットを打ち近さを競う。
昨年に引き続き、司会進行をつとめるのは“サンライス”なホストプロ、中西直人(なかにし・なおと)と、我らが亀ちゃんこと、亀代順哉(かめしろ・じゅんや)。
いずれも決勝に残れなかったトホホな2人…。
でも「クラブをにぎらず、マイクを握るよ!」とめげずに仲良く、イベントスタート!
昨年大会は、高校生が惨敗した。
さてさて、今年はプロに打ち克つ勝者は出るのか……!
一番手の挑戦者は、佐野日大高校3年生の下村剛さん。
奇しくも、小林伸太郎との母校対決が実現し、「負けられん!」と、メラメラだったが…。
いざ、9番アイアンのショットはド緊張。
なんとか左に乗せたが、3プロにかなわず。
「プロと同じティグランドに立たせてもらって…差を感じました。この中で試合をするって、ほんとすごいしかない」と絶句した。
時々、小林が部の練習を見に来てくれるそうだ。
「トラックマンをお借りして教えていただいたりしています」と、面識はあったが、会場でのプロの存在感は別格だった。
昨年の栃木県開催「For The Players By The Players」での小林のツアー初優勝も、下村さんには大きな刺激に。
「僕らも頑張らないと!」と、思い新たに舞台を降りた。
2番手は作新学院2年の常盤和也さん。
浅地と植竹と、ハン・リーを相手に好戦したが、「9番アイアンをちょっと開いて打った」というティショットは「あと1ヤード左に落ちてくれれば…」。
わずかにグリーンをこぼして敗退。
残念!
でも「緊張の中でいつも通りのショットが打てた」と、大舞台での手ごたえは大収穫。
「やっぱり、プロはオーラが違うな…」と、しばらく余韻に浸った。
そして3人目は“いっぽん女子”の登場だ。
男子プロに果敢に挑むのは文星女子高校1年生の松枝未倖さん。
「手前に落として転がすイメージで」と、ティショットで握った8番アイアンの選択は悪くなかったが、若干引っ掛けた分だけ、グリーンをオーバー。
左奥のラフに落として竹谷、大槻、大堀に完敗したが、いっぽん勝負の前にロープ内観戦ツアーで見た稲森佑貴の曲げないショットが目に焼き付いているという。
「セカンドショットの距離感が凄かったです。私もプロのように安定したショットが打てるように、頑張っていきたいです」と、負けてもけなげに前を向く。
そしてそして、ついに4番目に、プロに勝つ子が出現だ。
河本、エリック、谷原組は、河本力(かわもと・りき)がグリーンを外したため、佐野日大高校2年の山本実希さんのチャーンス!!
8番アイアンの一振りは、打った瞬間「緊張しすぎて、起き上がって、トップしちゃった!」とミスした原因を即座に的確に表現できるのもまた素晴らしい!
司会の中西も「ミスがミスになってないよ!」と、すかさずフォロー。
みごとにワンオン成功したが、杉本エリックと、谷原秀人の好ショットには及ばず。
V賞品「サトウのごはん100食分」は、同組プロ3人全員に勝つことが受賞のルールだ。
選手会長の谷原が、「プロ1人でも勝てればよくない?」とポツリと指摘。
山本さんの好ショットのおかげで来年以降の改善点が見えてきた!?
「悔しかったですけど、緊張したときにああいうショットが出るんだな、と経験できたのはすごくよかったです」と、山本さん。
「今日見ていて、プロのプレーが早かったので、さっそく参考にして、自分も早めにプレーしてみました」と即、取り入れる適応力の早さ。
「もしかしてプロですか?」と、中西もほめていましたよ!
これらも頑張って!
中島、長野、デロスサントスの最終組と競った作新学院3年生の我孫子大祐さんも、グリーンを外した長野に勝つなど、本当に惜しかった。
「5ヤードくらい左に打ち出して…」と、ピンを筋った我孫子さんの9アイアンのティショットを中島啓太もグータッチで賞賛。
さらに、このあとグリーンを外した長野はラフからチップインバーディ!
「かっこいい…。プロはみなさん本当にかっこよかったです」と、ため息をついた。
大学に進学し、在学中のプロ転向を目指すという我孫子さん。
「今日は勝てなくて、悔しかったですけどこの経験を、今後の練習に生かします…!」(我孫子さん)。
選手会プレゼンツ。
県内ジュニアとプロの競演。
「プロに挑戦!! いっぽんチャレンジ」に参加してくださった栃木県ジュニアのみなさん。
きょうは本当にありがとうございました。
感動と興奮の一瞬は、あっという間に過ぎて、みなさんとの楽しかった時間を胸に、プロはまた最終日も戦いに挑みます。
これからも、男子ゴルフの応援を、ぜひ宜しくお願いします。
そしてまた、ぜひこの会場でお会いしましょう。